ヤブカンゾウ(薮萱草、学名、Hemerocallis fulva、別名、忘れ草)

ワスレグサ属ススキノキ科。花期、夏。原産地中国。

ユリに似たオレンジ色の花を咲かせる。花と春の芽吹きの新芽、蕾は食用。蕾は熱冷ましの生薬。源氏物語(出家した浮舟は萱草色の服を着ていたと53帖「手習」に、又万葉集に"萱草(忘れ草)わが紐に付く香具山の故りにし里を忘れむがため"と詠まれいる。忘れ草は中国で春先に若芽を食べると"憂が晴れる"と言われ、忘草、忘蔓草と呼ぶ由来となり身につけても、憂いを忘れさせてくれると言う意味になった。

夕野辺の入日色似の忘れ草 歌子