智「てか、健康第一、だかんな?」
「頑張ってんのはわかるけど…」
「無理だけはすんな?」
和「…ん…」
智「万が一…」
「まぁ、ねぇだろうけど、億が一」
「おまえの仕事がなくなったとしても」
「…俺がちゃーんと、食わしてやっから」
和「…え?」
智「おまえ一人くらいなら」
「…俺が一生、面倒みてやる」
こんな…
自分が抱いていた、重たい気持ちを。
大野さんから吐かれる日が、くるなんて。
今年の誕生日は…
時間差甚だしかったけど。
でも…
俺が生きてる間。
決して忘れることのない…
控えめに言って、最高の。
お誕生日だ…
和「….何言ってんだよ、プー太郎のくせに」
ぷっと、吹き出しながら突っ込む。
すると大野さんも笑いながら開きなおる。
智「…バカ、俺の場合悠々自適って言うの!」
「こう見えてリゾート王だそ?」
「宮古島のリゾート王」
和「勝手に王様名乗んじゃないよ」
「…てか言っとくけど」
「俺、金かかるよ?」
「Wi-Fi引いてもらわなきゃだし」
「ゲーム機器も、ゲーミングデスクも」
「パソコン機器一式だっているし」
「あ、ベッド、ベッドもいいのが欲しい」
「…出せんの、金」
ついたおでこを離して…
俺を見た、大野さん。
しばらく考えたあと…
智「…出せるかなぁ…」
そんなとぼけたことを言う。
和「…頼りねーなぁ」
智「出せるかどうか、わかんねーから」
「…おまえに預けるわ」
和「…は?」
智「おまえが管理してよ、俺の金」
和「…税理士かよ」
智「バカ、嫁」
「嫁の仕事だろ」
和「…誰が嫁だよ」
軽口が甘々で…
どうしようもなくにやけてしまう。
俺達は、ぴったり寄り添って。
馬鹿みたいな話を、続けた。
和「てか全財産なんか預けたら…」
「全部持ち逃げしてやっからな?」
大野さんの鼻を摘む。
すると、大野さんは俺の頬をギュッと潰して、言った。
智「ばーか、逃げられると思うなよ?」
「絶対、離さねぇ」
幸せな…
未来の俺達の話。
タイムカメラは未来は映せないけれど。
多分きっと…
わざわざ確認しなくても。
俺達は、ずーっと、一緒で。
ずーっと、幸せだ。
*お付き合い頂きありがとうございましたー!
あとがきは明日同時刻にあげまーす♡