大宮BL小説です。

閲覧ご注意ください。
























「泣きたいのはこっちだっての…」



しばらく黙って抱きしめていた手を緩めた大野さんは、ぶつぶつとぼやきながら俺の顔を見た。



「…ひでー顔」



悔しくて大野さんの手の中のタオルを奪いとった。



「…なんで泣くかな…」



独り言のように大野さんが呟いたから、俺はタオルを口元に押し付けながら、言った。



「だってっ!」
「大野さん、俺のこと、拒絶した‼︎」


「はぁ?」


「コーヒー、取ろうとしたら避けた…」



口に出すとまた悲しくなる。


涙声になった俺に、大野さんはまた慌てた。



「いやっ、あれは!べつに、拒絶したんでも、避けたワケでもねぇ‼︎」


「何でも、自分でやらねぇとって思っただけで…」


「…今まで」

「今までニノに俺、頼りすぎてて…」

「これじゃダメだって、思ったんだ」



大野さんはガリガリと頭を掻いた。


困ってる時のクセ。


こんな事までわかってしまう俺は、どれだけ大野さんのことを見てきたんだろうかと、またやるせない気持ちになった。



「ニノが、やりたいこと、思い切りできるように」


「ニノが心配して自分の夢諦めたりしないように」


「ちゃんと、送り出してやんないとって、俺…」



ちらっと俺の顔を見る。


不安な時は俺の反応を気にしてこんな風に視線を送る、大野さん。


だからいつも「大丈夫」って気持ちを込めて、笑顔を返していた。


でも、今日は…


俺はタオルで顔を半分隠したまま、俯いた。



「ちゃんと、社長らしくなろうって、思ったんだ」


「だから」


「自分の意見、ゴリ押しすんのも」

「気に入らなくて翔くん無視すんのも」

「松潤と怒鳴り合いのケンカすんのも」

「相葉ちゃんと何も考えず好き勝手にデザイン作るんも」


「みんな、やめようと、思ったんだ」