デビュー23周年



まずはこの場を借りて、お礼から…


おやゆびサラ様…ラブラブ


今年は本当にバタバタしていて…

正直なにもお祝いせずにすぎてしまうところだった、嵐にとって大切な記念日…悲しい


しかしこうしておやゆびサラ様がお祭りを企画してくださったおかげで…

私もなんとかかんとか…

お祝いすることができそうです泣くうさぎ


ちゃっかり便乗するばかりですみませんぐすん


本当にありがとうございます笑い泣き




で…

一応自己紹介を…おねがい



私、智担・大宮担・箱推し、アラフィフなにわ女子♡あおたんと申します照れ


大宮しかないこちらのブログにて…

しょーもない妄想を垂れ流しております…滝汗


今後ともよろしくお願いしますー💕💕






前回のお祭りでは5人登場のわちゃわちゃ話を綴りましたし…


デビュー記念日ですので、5人登場のワチャワチャを描きたかったのですが…



今回はその余裕がなくゲッソリ

ガッチガチのオンリーでございますチーン

大変申し訳ありません…泣くうさぎ



そちらご理解ある方のみ、お進みくださいマセ♡♡


ではでは、よろしくお願いしまーーす♡










大宮BL小説です。

閲覧ご注意ください。












「Everything」





side o




「こんな愛情が自分の中にあるって、知らなかったよ」

その人はグラスの氷を見つめがら言った。



仕事でたまたま一緒になった役者さん。

最初は敷居が高い感じがして、なかなか近づけなかったんだけど、芝居の中で同じ世界を共有するうちに、現実のその人とも、違和感なく距離が縮まっていった。

数ヶ月共有した空間が終わりに差し掛かった頃…

「二人で飲まないか?」と、誘われた。


静かなバーで小さく乾杯をして…
ゆっくり、じっくり、酌み交わす。

ワーワー騒ぐのではなく…
味と雰囲気を楽しむような…
静かな、大人の、酒の席。

そこで俺達はいろんな話をした。


そんな中…
その人から発せられた、言葉。

何気なくお互いの私生活について話すうち、その人の大切な人が病と闘っていることを知った。


そんな大変な中での現場だったんだ…
そういうこと、全く感じ取れなかった。
…俺が鈍感なのかもしんねぇけど。


俺の気持ちが表情から読み取れたのだろう、その人はハハッと豪快に笑った。


「なんで大野くんがそんな顔すんの」

「…いや…なんか…すいません…」

「なにが?」

「なんか…なんも気づかなくて…俺…」


俺の謝罪にその人はまた笑った。


「そりゃそうだよ、気づかれないように俺がしてたんだから」

「…」

「大野くんが申し訳なく思うことなんて、なにもないよ」


俺は目を合わせられなくて、その人のグラスを握る手を見つめる。

男らしい、力強そうな、手。

いろんなもん、その手で抱えてんだろうな…


「…大野くんは、いるの?」


不意に尋ねられる。

ぼんやりとその人の重そうな荷物のことを考えていた俺は、質問が頭に入ってこなかった。


「…え?」


「…大切な人。いる?」


優しく尋ねるその人の瞳の中に、俺が一番大切な人の笑顔が見えた。


かず…


『大野さん…』


俺の呼びかけに優しく答える声。
穏やかな笑顔。


俺は言った。


「…います」



「…そうか」


その人は優しく微笑んだ。


「…それだけはっきり言うってことは、俺と一緒だな」

「…え?」


グラスの表面についた水滴を優しく拭う指。

まるで、誰かの頰をなでるような…
俺はその指の動きに視線をやりながら、その人の言葉を待った。


「こんな愛情が自分の中にあるって、知らなかったんだよ、俺」


「…こんな、愛情?」


俺は尋ねた。

その人自身も知らなかった、愛情。
それって、どんなものなんだろう。


「…相手のどんなとこも、愛しく思う気持ち…っての、かな?」


カラン…とグラスの中の氷が音を立てた。
まるで、共感するかのように。


「…わかります、それ」


俺は溶けていく氷の向こうに、愛しい人を思い浮かべた。




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真夜中。
不意に覚醒する。

え…俺、今、寝てた?

寝ていたこと自体無自覚なせいか、闇に包まれてる自分に戸惑う。

俺はぼんやりした頭で考えた。



俺、確か…
打ち上げで飲んでて… 
それで…


『もう!大野さん、ちゃんと歩いて!』


あ…
そうだ…
俺、かずに…


『かずぅ〜』

『んもう!重いからっ!しっかり歩いて!』

『でへへ〜』

『でへへじゃない!』

『なぁ〜』

『なんですか⁉︎』

『シよ?』

『はぁ?こんなでできるか!』

『かずぅ〜』

『シません!』


断片的に、記憶が蘇る。


…って、俺、そのあと、シた?


肝心なところの記憶は、どれだけ頭をひねっても戻ってはこなかった。


いつものように温もりを探す。

それは何も変わらず、そこにある。

なんとなく顔が見たくなって、そっと布団をめくる。


うつ伏せ寝が定番のかずは、深い眠りの中にいるようで、見たこともないような無防備な顔をしていた。

瞼が落ち切らず、微妙な白目。
口も中途半端に開いている。

おおよそ、アイドルの寝顔とは思えない。



でも俺は、その寝顔を眺めながら、優越感に浸っていた。

多分、誰にも見せたことのない顔。
そして、これからも自分だけが独占できる、顔。
俺だけの、顔。


「…かわいい」


不意に出た言葉だった。


とてもかわいいとは言えない、その寝顔をみて俺は、呟いていた。


こんなかずも好きで。
てか、もっと好きになる。

俺…どうなってんだ?


愛しい頰をそっと撫で、俺はフフッと笑った。




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「一生もんだね」



不意にその人が言葉を発したことで、俺はハッと我に返った。

「…え?」

「相手の人」

「…ですね」

俺はグラスを優しく振った。
カラン、コロンと心地よい音がひびく。


「もう、他は、ないです」


あの時の寝顔を思い浮かべる。

それだけで更に深まっていく愛情を実感し、俺は苦笑した。


今夜も、あの寝顔がそばにある。

俺の、すぐ、そばに。










お付き合い頂き、ありがとうございましたー!
あとがきは本日20時にあげまーす♡