大宮BL小説です。

閲覧ご注意ください。

































ガヤガヤと廊下から賑やかな声が聞こえてくる。





打ち合わせが終わったのかな…





そちらに目をやると、腕に後輩の知念を巻き付けた大野さんが見えた。





「お、お疲れ」



「…お疲れ様です」



「あ、二宮さん!お疲れ様です!」





全く離れる様子のない知念が、俺に笑顔で挨拶をした。





「今から大野さんとご飯行くんですー!」


「いろいろ、ご相談したいこととかもあって…」


「もう、前からずっと二人だけで行きたいって言ってて…」


「やっとですよー!」






二人だけ…


俺には来るな、の牽制、だな…





「…よかったね」





何故か声が低くなる。





「…早く鞄取ってこい」




大野さんが知念を促す。




俺と大野さんを二人にしたくないのだろう。




少しだけ俺に恨めしそうな視線を投げ、知念はデスクへかけて行った。







俺はデスクの上を片付けて、帰り支度を始めた。




「…聞いたぞ。獲ったんだってな、山内会長」




大野さんの声が頭の上でする。




「…すげーじゃん」







…そうだよ。



獲ってやったよ、大口顧客。



どうだ?悔しいだろ?





何故だかわからないけど喧嘩腰になる自分の気持ちを乗せて上目遣いに見上げる。






するとそこには、びっくりするほど優しい顔をした、大野さんがいた。





「よかったな」









嘘つきのペテン師で、人をバカにした…




そんな大野さんは、どこにもいなくて。








心底、嬉しそうな。




心底、優しい顔をした、大野さんが、俺を見つめていた。






なんで…



なんで、そんな顔、するんだよ…