71期向け 二回試験対策の基礎の基礎 | 旧司法試験から予備試験、司法試験へ

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『花瓶に水をあげましょう 心のずっと奥の方』~THE BLUE HEARTS「情熱の薔薇」

たまには何か書かないと,とは思うのですが,司法試験受験生の方への気の利いたアドバイスは,やはりちょっと無理なようです。

 

代わりに,71期の方向けに,二回試験の話をほんの少し。

 

基本的には,集合修習で教わったことをしっかり復習すれば,落ちないです。民法の基本知識がアレな感じの修習生も,ちゃんと受かっているらしい(伝聞)。

 

しっかり復習するには,ちゃんと講義を聞いて,自分でノートを作るのが良いです。邪魔臭い人は,ノートを上手にとる人に助けてもらいましょう。

 

導入が終わったばかりだと思いますが,導入の講義ノートや配布資料も,捨てずに残しておきましょう。

導入修習時点では,ふ~んと感じたことも,実務修習中の問研起案や集合修習での起案・解説講義の後で見直すと,ああそういうことか,と思うはずです。

 

それと,民弁ではプリントをたくさん配布されます(導入,集合とも)。二回試験の小問対策に有効です。70期では穴埋め形式での出題が3問ほどありましたが,いずれもプリントに答えが載っていました。導入のプリントからは,立証活動に関する知識が出ました。民事保全や和解等に関するプリントも,もらうと思います。

そんなわけで,和光での修習はだるいな~と思っても,資料は捨てない方が良いです。

 

集合修習をしっかり復習する以外では,民法(特に総則)と刑法各論の知識を忘れないように,自分なりに知識のキープ方法を工夫することが,優先順位が高いと思います。
修習中は遊んでばかりになるので,絶対に,あっという間に忘れます。

 

刑法各論は,今年の二回試験のように殺人(刑裁),殺人(検察),傷害(刑弁)ならいいですけど,放火や強盗,詐欺などが出題された場合,超基本的知識で嘘を書くと,(現実はめったに落ちないとしても)不安な気分になりますし。二回試験は長丁場なので,精神衛生上よろしくないです。


民法は,やはり意思表示に絡む問題がメインのようなので,総則は大切なようです。93条~95条,代理あたりですね。

 

要件事実は,みんなそれなりに勉強していますから,集合で当てられて焦らない程度には勉強した方が良いと思います。

なお,集合修習の民裁では,新問研レベルでは不足です。けっこう,難しいです。

しかし,二回試験本番の民裁は集合よりも易しいので(70期体験,69期伝聞),小難しい演習本(岡口など)をする必要は無いと思いました。要件事実がよく分かっていない人も,めったなことでは落ちませんし。さすがに集合から2回試験までの間に必死でやる(ただしA限定)し,事実認定の比重が高いことも,理由だと思います。

 

ただ,弁護実務修習では,(主張を組み立てるための)当然の前提として,要件事実は必要,かつ,当たり前すぎるくらいに重要だと感じました。業界の人間としての業界用語は,マスコミにも,霞が関にもあるはずです。そういうことです。

 

ちなみに,要件事実で事件を考えると,簡易裁判所(での簡裁判事への印象)では,イライラすることが多いらしいです(伝聞)。

「らしいです」というか・・・実際に〇〇簡裁で陪席して聞いていて,あれなんですけど,修習時代の話なんで,自分の感想をそのまま書くのは差し控えます。ただ,指導担当の先生の同僚弁護士の顔の表情で,僕が想像した程度の話・・・ということです。すみません,お許しください。

 
ちなみに,自分は宮仕えの人には同情的なバックグラウンドがあるので,簡裁判事の方もそれはそれで,弁護士がくちゃくちゃ言うよりもよっぽど,圧倒的に,たいへんだな~というのが,偽らざる印象です(まあ,弁護士よりも圧倒的に恵まれてますけどさ)。

 

以上,二回試験対策の基礎の基礎の話でした。