実務基礎民事 書き方の注意点 | 旧司法試験から予備試験、司法試験へ

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『花瓶に水をあげましょう 心のずっと奥の方』~THE BLUE HEARTS「情熱の薔薇」

1.実務全般

けっこう間違えてボロボロでも、それなりの評価がもらえるな、という感触です。

2013年も、2014年も、再現読んでいただけるとミスがたくさんありますが、どっちもBでした。

 

実務基礎の出来は、合否に非常に大きく影響します。

 

2科目分もあるからです。ここでB以上が取れると、合格に大きく近づきます。

 

2.民事・要件事実

 

まず、民事。

準備が十分できている人は、落ち着いて、事例の事実、時系列、設問など、読み間違いに注意して、素直にわかりやすく書いていきましょう。

 

要件事実は、やはりロー生が優位だとは思います。しかし、ローで民事実務を履修したから、間違いなく書けるものではないです。なので、やはり、他の受験生と差をつけられないことが重要です。

 

保証債務、物権的請求権、賃貸借の終了、時効、即時取得などの典型は、やってる人は絶対間違えません。

 

そのためには、まず、新問題研究に掲載されている内容は、確実に書けることは大前提。

 

一度読んでいるなら、薄い本ですから、まだ読めるはず。

 

不安を感じるのは、新問題研究に掲載されていないものです。

 

過去問でも出ていますが、相殺など。あと、解除、表見代理、などなど、いろいろあります。

売買契約と日常家事の組み合わせとか、いろいろ、ありえると思います。

当たり前ですが、すべてのパターンを暗記することは不可能だし、効率的ではないし、むしろ、とんでもない方向違いをするリスクにもなりえるので、有害です。

 

したがって実践的なのは、落ち着いて、民法の条文をきちんと引いて、基礎知識を思い出しながら、答案用紙を埋めることです。

 

上聞に沿って実体法上の要件が分かっても、請求原因か、抗弁か、自信をもって振り分けできない場合も出てくると思います。

それでも、条文から考えれば、極端なミスはしないはずです。択一は受かっているのだから、決断しましょう。

※けっきょく、民事実務の最強テキストは、LECの完択民法と言えるかもしれません。要件がきちんと載っています(例えば相殺)。

 

とにかく、要件事実は、知っているはずの知識でも、本番では多くの人がミスをします(経験済み)。

 

完璧は追わずに、わからないときは、民法の基本的な理解を示すというスタンスで行きましょう。

 

3.法曹倫理

 

法曹倫理は、知っていれば、ミスなく書けますので、本当は得点源です。

しかし、きちんと勉強している人は、ローで履修して試験も受けた人は別として、少数派だと思います。

しかも、非常に時間がタイトで、あせるので、ゆっくりきちんと書いてられません。

事前対策としては、基本規定は一応読み込んでおくこと。

みんなが絶対間違えないトピックス(非弁、利益相反など)は押さえる。

そんな感じの直前準備でいいのではないかと思います。

 

なお、辰巳の赤い本は、要件事実についてはごちゃごちゃしていて、独学用には向いていないように感じます(解説DVDがないと理解しずらい)。

 

しかし、法曹倫理のところは、QAで割とよくまとまっています。わかりにくいところもありますが。

 

ですので、今から買うのは勧めませんが、すでに持っている人、特に一度は読んだことがる人はは、法曹倫理のQA部分をザーッと読んで、キーワードの流れを押さえておくのは、実践的で有効な準備だと思います。

 

本番では、どうせうまく書けませんから、キーワードの流れを抑える程度でも有効だと思います。