こんばんは。先日、大学教授の友人に誘われて映画を観に行きました。地元ではもう上映期間が過ぎてしまったので日比谷まで行って来ました。その名も「岸辺露伴ルーヴルへ行く」です。
この映画のキーワードは“後悔”です。この映画を観てふと思い出した曲があります。
1925というボカロの曲なんですが、皆さんは知っていますか? 明るいイメージでスタートするこの曲の歌詞には所々に2つの意味が振り当てられています。
その中でも今回強く思い出した部分は「人生はコウカイという名の船旅だ」と言う部分。
人生は航海という名の船旅だ
人生は後悔という名の船旅だ
2つの意味が付与されたコウカイの部分が敢えてカタカナになっているのも面白いと感じています。
余談はこの辺にして、当日の出来事をお話します。
夏の雷雲
何とか、映画館に辿り着いて受付を済ませた後、少し時間が余ったので、近くのコンビニのイートインで休憩。
その窓かた見た雲が夏らしい雲だった。
友人が思わず「うわぁ……雨降りそう……」とぽつり。
お互い、雨具は持っていたので何とかなるだろう。
後ろの親子連れが神だった件
映画の内容はかなり不気味で正直、怖かった。怖さの種類は「幽霊系の怖さ4割、人間の怖さ3割、日本の文化的怖さ2割」と言った感じ。ホラーが苦手な人でも、サスペンス的な部分が強い印象なので「不気味」さを感じる程度で「トイレに行けなくなる怖さ」とは違う。伝わりますかね
まあ、つまり子供には難しいお話で貞子のような目に見えて「恐怖」を感じるシーンは少ないので、小さい子は割と普通に見れる。大人はありとあらゆる事に結び付けてしまえるので怖い作品です。
露伴先生は、黒い絵をオークションで落札し、その裏に書かれていた「ルーヴルで見た黒、後悔」の字を発見し、パリに行く事にしました。
有名な絵画が鎮座しているその美術館ではあの「モナリザ」も飾られいます。先ず、ルーブルに行く前に結構、不気味なシーンが沢山ありました。
内容は下記をご参照下さい。
https://note.com/rakuriakururi/n/n89bb4f09aec3
そんな中で肝が存分に冷えている我々の後ろで子供がモナリザを見た瞬間のやり取り。
子供「あ! ミモザだ!」
お母さん「シーッ! モナリザね。モナリザ」
怖すぎだろぉぉぉぉ!
と震えている我々の気持ちを救ってくれる一言でした。
この黒い絵の中には美しい日本人女性が描かれているんですが、黒字に灰色っぽい白で描かれた女性には生気が全く感じられず、正に「深淵」そのものでした。正直、身の毛もよだつ美しさとはこの事かと思う程。
その不気味さも後ろの親子連れが解消してくれました。エンドロールが流れた瞬間の「ねぇ! 終わったよ! 終わった!」の子供の早く帰りたいコールとお母さんの少しキレ気味の「シーッ」が堪らなく有難かった。
多分、あの親子が居なかったら最後まで見れなかったが現実逃避と言う名の「爆睡」に転じていたでしょう。
えッ そっち!?
黒い絵が邪悪に染まってしまった経緯のシーンで露伴先生のご先祖様が登場するんですが、私も友人もてっきり黒い絵を描いた絵師が露伴先生のご先祖様だと思っていました。
しかし、絵師の名前は「山村」だったし、絵が襲って来た時も絵師の亡霊でした。
(色々すっ飛ばしてますが、黒い絵を見た人間は自分の自身あるいはご先祖様の「後悔」に襲われます)
何れにしても露伴先生を襲ってくる後悔が絵師なのは何処か不自然さを感じていました。
最後の最後に露伴先生が古文を読むシーンがありますがそこで、絵師の名前は山村仁左衛門。妻の名前が岸辺奈々瀬でした。
友人と共に「ソッチ!?」と思ったのを覚えています。
(映画館の中では声我慢しました)
友人が「まあ、ご神木だと分かってて樹液を渡す所は岸辺だよな」とぽつり。確かに、絵師山村の「もっと吸い込まれるような黒い色が欲しい」という拘りというか執着も十分に岸辺っぽかったんですが、ご神木を傷つけたら死罪になるような時代でそれと分かってて渡す奈々瀬の方がより岸辺の血を表しているよなと思ったし、露伴先生は見事にご先祖様の両方の特性を受け継いでいるのではなかろうか。
泉ちゃん最強説
黒い絵を見た者は自分だけでなくご先祖様の後悔にも襲われるという特性を持っています。これ、忘れないで下さい。
ルーヴル美術館を後にした後、泉ちゃんが「あの絵の女性、綺麗な人でしたね」とぽつり。
露伴先生は「あの絵を見たのか……?」
この先生の問で「黒い絵」を見た事が確定。地下倉庫には黒い絵の他にフェルメールの女性の絵もありました。
「あの絵を見ても何ともないのか」
と言う露伴先生の横にいる泉ちゃんには何も異常が無く、ケロッとしている。泉ちゃん自身にもご先祖様にも一切の後悔が無いという最強っぷりを発揮。
そしてこの事実がより一層「ホットサマー・マーサ」に登場するストーカー女の脅威を際立たせる。泉ちゃんに唯一危害を加える事が出来た怪異よりも恐ろしい女性だ。
(露伴先生がヘブンズ・ドアーで書き込んだりして救った事が何回かありますが、この回ではそれすらも出来ず、危うく死亡するところでした)
甘味処「麻布茶房」
ちょっと高かったけどせっかく来たんだしと言う事で地元ではなく日比谷で食事しました。
友人は冷やし中華とクリームスイーツポテト
冷やし中華は日本食らしいです。
クリームスイーツポテトは本当にディスプレイ通りの見た目でやって来ました。下のポテトが温かいので物凄いスピードで溶けてました。結構なボリュームでしたが、塩キャラメル味で塩気があったお蔭で友人は無事間食してました。
私はマイルド豆乳担々麵と金時のクリームみつ豆
担々麺の辛さが豆乳で緩和されているのでとても食べやすく、何時もカップ麺で食べていた「何か足りない」感も全くなく全てが美味しい。デザートが運ばれてくるまでずっとスープ飲んでました。
みつ豆は金時豆が最高に美味しかった。寒天もサクッほろって感じで豆の邪魔をせず、黒蜜が程よい香ばしさと甘味を演出!
また食べたいなぁ~
ウナクールぬりぬり
地元に到着し、友人宅にてYouTubeを見る事になりました。
何か凄い腕痒い。と思ったら左ひじ二か所も蚊に喰われてた。1個が見えなくて濡れず、友人に「塗ってくれ」と頼むと何ともシュールな光景に。
友人「な……何これ……」
うん。ごめん。こんなにシュールになると思ってなかった。
おわり