いいのいいの、完璧じゃなくていいの。

スムーズじゃなくていいし、燃えてなくていいの。

ダラダラの時もあるの。

ギリギリの時もあるの。

何とか約束さえ守っていれば、それでセーフ。



やり方がわからなくて、覚えようとしたね。

他人様のやり方を、真似しようとしたね。

少し誉められて、その気もないのにその気になって。

それは間違ってないの。

自分のやり方を見つけるための、課程だったの。

放り投げられた世界で、ほらやっと、地面に戻って来られたじゃないの。

もう少しで爪先が大地に触れるよ。



人間の自由は、空にはないのだ。

もがいても、もがいても、定められた放物線を描くだけで、思うようには飛べやしない。

この足で立っているのが、私の自由だ。

靴を脱いで、靴下を脱いで、大地を掴まえなきゃいけないな。



さて、問題のこの避けようのない営みだ。

油断すると、私の首に手をかける奴だ。

しかしこいつも、悪い奴じゃない。

こちらが睨めば噛みついてくるが、恐れず歩み寄れば大人しくしている。

私にしてみれば、ただの仕事、ただの作業。

ロマンもドラマも情熱も涙もない。

そういうのは、別のところに置いてある。

私は私を未だ知らず、歳を重ねて削られなければ、気付くこともままならない。

諦めと希望の隙間をただ浮遊して、いたずらに体力を消耗している。

必要なのは覚悟の力とその継続だ。

私という無二の本能に従う覚悟。

時には、他人の期待を裏切り、好意を受け流し、厚意に応えない。

ありのまま生きるということは、そう容易いことではない。

だけどそれが必要なら、覚悟を決めなきゃいけない。

それで満たされるなら、そうすればいいのだ。