目次

  • ストリームラインと抵抗
  • ロックする事のメリット、デメリット
  • ストリームラインを組まない時の姿勢とこつ
  • ストリームラインを組まない4泳法のキックの練習
  • まとめ

 

ストリームラインと前面投影面積

水泳においてストリームラインは非常に重要と言われています。

まず抵抗には摩擦抵抗と圧力抵抗と言うものがあります。

ぶつかる方の抵抗が摩擦抵抗で後ろから引っ張る力が圧力抵抗です。

摩擦抵抗は前面投影面積で決まります。

圧力抵抗は後ろ側の流線形によって変わります。

ちょっと難しくなるので簡単にストリームラインで考えるとすると

前面投影面積と足の形が重要になるという事です。

以前にストリームラインの抵抗についての画像をあげたことがあるのですが、その時驚きました。

足腰が下がった状態より足が開いた状態の方が抵抗が大きい事に!

足腰が下がった事によるのが前面投影面積が増える事による摩擦抵抗。

足が開いたことによる水流の乱れが圧力抵抗。

 

これを見たときにそっか上だけじゃなく下もしっかり閉じないとダメなんだ!って思い練習しました。

でも、これが実は罠で体の進行方向側の抵抗は実は前面投影面積が重要なんです。

手は開いていても圧力抵抗は生じないんですよね。

もちろん実験をしたりして数値に出したりしたわけではないし、空力学の専門家でもないのであくまでも持論として読んでいただければ幸いです。

 

ロックをする事のメリットデメリット

ストリームラインを組む際は人によりますが、親指を反対の手の小指球のあたりに引っ掛け先端を出来るだけ伸ばすように肩甲骨を引き上げ肘をしっかり占めて頭で固定します。

このロックにより素早く的確に形を作る事が出来ます。

また首の力で指先のコントロールも行えます。

また、肩甲骨から上の部分が一体となりロックされることで上半身がぶれにくくなります。言い換えれば動かしにくくもあるわけです。

マスターズスイマーは肩周りが固い人が多いのでストリームラインを組む事じたいがつらい方も多いですよね。

 

ストリームラインを組まない時の姿勢とコツ

ストリームラインを組まない時の姿勢はどうやって作るのかと言うと、実はストリームラインを組んでから手を放すだけです。

結局組むのかいって話ですけどそれが一番正確に速く姿勢が作れます。

手を放すだけで他の部分は一切変えないようにします。

手を離した瞬間に色々な力が抜けてしまわないように気を付けましょう。

手をピンと伸ばしておくのは結構しんどいです。

でも、ちょっとくらい曲がってもいいです(笑)

前面投影面積がほんの少し増えるくらいですから。

僕はけのびの速度と距離はストリームラインを組んでいても組んでいなくてもあまり変わりませんでした。

 

ストリームラインを組まない4泳法のキックの練習

ストリームラインを組まずに4泳法のグライドキックの練習は個人的にすごく気に入っている練習です。

まず両手種目に関してはストリームラインを組んでない事により上半身のロックが無いため体重移動がしやすいです。

水中でのドルフィンキックもストリームラインを組んでない方がかなり楽に速く泳げます。(だからと言って試合で試す勇気はまだないので練習の時限定ですが)

クロールや背泳ぎのキックはストリームラインのロックが無い事で体幹への意識が非常に強くなります。

こちらはタイムが速くなるという事は無いですが、体幹への意識が結果タイムを上げてくれる良い練習になりそうです。

あと、ストリームラインによる頭のロックが無いので目線のコントロールの練習になります。

スイムで泳ぐ際はストリームラインのロックが無いのでより実戦に近い形でのキックの練習ができます。

 

まとめ

あくまでも個人的主観、考察程度の事になりますが

ストリームラインを組んでも組まなくてもあまり抵抗の大きさは変わらない。

ターン後はストリームラインを組んで動き出す瞬間から手を外してしまう方が動きやすい。

クロールのキックがより実戦的に行えて体幹や目線の意識が強くなる。

両手種目はキックによる体重移動の練習を行いやすい。

ドルフィンは上半身から打つキックを覚えやすい。

ストリームラインを組むのがきつい人がストリームラインへの理解を少し変えていただければ幸いです。