こちらは過去のお話になります。
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自宅で数日間具合が悪かった義父は、血糖値が999となり、いつ血管が詰まってもおかしくない状態で、元気になっても会話等は難しいと担当医に言われました。
担当医の話とは反対に、治療をされ病室に移された父は、みるみる回復していきました。
言葉を話せない？
植物人間？
あの時の担当医の話を聞いたのはわたしだけだったので、ほんとにぃ？と言われました。
ほんとだよー！
認知症があるので、昼間はナースセンターにベッドごと運ばれ看護士さんの目の届くところにいました。
義父はすっかり上機嫌。
若い頃の話を、大袈裟に喜んで聞いてくれるものだから、いい気になって話す話す。
いつもの義父に戻っていました………。
戻った‥‥ということは………。
また仕事中に義母から電話がありました。
うたさん、お父さん退院することになった。
え？退院？もう？？
いつ？
今日。午前中に退院してくれって。
ど、どういうこと？
今10時ですよ。午前中？？
義父が普通に戻ったということは、機嫌が悪い時には処置をしようとする看護師さんに
大声を出す。
反抗をする。
そして……暴力を振るってしまったのです。
朝早くオムツ替えに来られることが嫌だったようです。
義母だったら文句を言いながら勝手にしなさい！と諦めますが、後で洗濯等が大変なことになります。
看護士さんはお仕事ですから時間内にたくさんのお仕事があります。
そこで衝突したようです。
義父は待ったなしの強制退院になりました。
義父は口はすごいですし手も出ますが自立歩行どころか立つこともままならない状況。
我が家では受け入れ態勢が全くできてないのです。
義母は憤慨していました。
せめて明日にしてもらえないか……。
今日受け入れ準備するので。
そうお願いしたそうですが、婦長は顔色ひとつ変えず、
今日です。午前中に退院してらいます！✋と突っぱねたそうです。
この時のことは、わたしは立ち会ってなかったのでなんとも言えません。
ただ、父の暴力は初めてではなかったらしく、しかも若い看護士さんの顔を殴ってしまったようでした。
婦長とすれば部下の安全を守らなければならなかったのでょう。
2時間の間に、わたしはまず近所の敷物屋さんに和室に敷くカーペット買いに走りました。
今日あと1時間以内に配達してもらえませんか？
無理をお願いし、同時にケアマネさんと相談して、2時間後に介護ベッドのレンタルを配送してもらいました。
緊急事態ということで、即対応してもらうことができました。
夫が迎えに行って義父が戻った時には、和室にカーペット敷いてそこに介護ベッドが設置されていました。
この時のことを、後に義母は
あの病院はひどい！
けんもほろろに今、退院してもらいます！って。
あの顔は忘れない。
オムツ替えを嫌がったら数時間経ってからまたトライすればいい……。
力無い老人が殴ったと大騒ぎしてるけど、ちょっと叩いたくらいで大袈裟な……。
すっかり病院は悪者になってます。
娘さんが看護士になった友人も多く、若い娘が入院している患者に殴られたら、とんでもないことですよね。
その日から寝たきりの義父の介護と向き合うことになりました。
そして、この時わたしには1つの疑問がありました。
義父が糖尿病にかかっている‥‥ということを聞いたことがなかったからです。
その疑問は解決されないまま、毎日の忙しさに流れていきました。