過去のお話になります。

忘れてることもあります。

思い出しながら書くので、時間軸が前後します。


少し時間が戻って、新婚旅行から帰って1週間くらいの時だったか、


ご近所に挨拶に行くのでいつがいい?

と言われました。

私は本当にまだ若かった。

そういうもんだと思ってた。

義母の言うことはやらなくちゃ………。


日程を合わせて義実家へ。

結婚の際に亡くなった母の桐箪笥に着物を何着か持ってきてました。

ちょうど着付けも習っていたので、自分でも着られますし、そうなると興味も出て着物も作りました。

…………悲しいかな……今はしつけがつけっぱなしのまま箪笥の肥やしです。終活の時は処分せねば。


ただ新居は狭くて桐箪笥はおけず、実家は後妻がいておけず、結局義実家の夫の部屋に置かせてもらっていました。この桐箪笥にもいろいろあって後日書きますが……


前置きが長くなりましたが、挨拶に行くのに着物を着て行く…………というのです。

義母は新調したつけさげ訪問着を着ていました。

格を合わせるために、私もピンクのつけさげ訪問着をきました。


そして、しゃなりしゃなり。

ご近所中に挨拶に行ったのです。

今度結婚しました。


しばらくは別に住みますがいずれはこちらに来ますのでよろしくお願いします。


ここでも義母は私に同居をちらつかせました。


後にも先にも、ご近所の息子さんが結婚するのにこんな挨拶回りをした人はいません。


義母の友達の家にも行かされました。

ちょうど首からタオルを下げて庭仕事をしてたその方は、着物姿の二人を見て、こんな格好で恥ずかしいわ。申し訳ないわ…………とおっしゃってましたが、

申し訳ないのはうちらです。


この時も、義母の言いなりだった私は、だんだんと自分を取り戻してからこの時、あんな風に大名行列のように挨拶をして回ったことが本当に恥ずかしくなりました。


あ………付け加えますが、我が家は都会に住んでおります。