よく行く駅に、大きな大きな七夕飾りがあった
七夕の願いって、軽やかで楽しい
神社の絵馬と、少し違う
本気度や切実さが違うとかじゃないと思うんだけど、見ていて重くない
とりどりの紙に、とりどりの色で描かれた願いは、7月の風にさらさら揺れている
きっと願いは、さらさら運ばれていく気がする
叶うか叶わないかはわからないけど、願いって、これくらい軽いほうがいいのかもしれないな
見る人の五感を楽しませ
描かれた願いも、喜んでるのじゃなかろうか
紙は神だし
揺れる様は、夢の跡のような切なさもあり
七夕って、いいな
何となく、ジーンとしてしまった
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240704/12/uta-utae7712/26/61/j/o1080081015459182805.jpg?caw=800)
やっと、体が通常モードになりつつある
梅雨入りしたあと、少し涼しくなっていたが、久々に雨が上がった日の熱気はすごかった
真夏の、逃げ場がない、あの感じ
この日、蝉も鳴き始めて
あー、、夏だなあ、と、うんざりするような、懐かしいような、ワクワクするような、永遠に終わらないような、複雑な夏休みの気分を思い出した
でも、この気分は錯覚に過ぎない
時がクロスする、生きるに最も近い季節
社会という枠組みから少しだけはみ出して、本来の生物としての何かしらを仄かに感じる季節
身だしなみを整え、理性をコントロールし、哲学し、多種とは一線を画す人間という被りもの
そんなものは簡単に綻ぶことを、予感する季節
夏が来た
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240704/12/uta-utae7712/a0/39/j/o1080108015459182807.jpg?caw=800)
久しぶりに、まだその気分を引きずっている(現在お昼の12時)
今まで生きてきて、それなりに悲しいことはあった
でも、笑えたし、泣けたし、ご飯食べれたし、生活リズムも崩れなかったし
わたしは、乗り越え方を知っていて
感じなくする術を知っていた
それを強さだと勘違いして、立ち直りは早いんで、と大丈夫風を吹かしていた
悲しさを、とりあえず寝かしていた
その時時のこなすべきことがあったから
テスト勉強とか
明日の撮影予約の件数とか
今月のお給料の残金とか
でも、そのやり方が通用しない出来事が、ここ数年で数回続き
自分は今まで何をしていたんだろうと、自信がなくなった
誤魔化すことも、都合よく解釈することも、寝かすことも、手放すことも出来なかった
忘れる、というのは、能力だと思っている
そしてわたしは、その能力のお陰で、忘れていられるから生きていられると思う
じゃないと、全部覚えていたら、恥ずかしくて耐えられないかもしれない
頭が感情でいっぱいになったまま
自分を否定したり、誰かを否定したり、し続けるかもしれない
でも、忘れられないこともある
その悩ましさこそが、生きることでもあるのかもしれないけど
例えばたまに夢にみては
悲しくなる
悲しさは、いつか違う形になって
わたしを、少しだけ優しい人間にしてくれるだろうか
七夕の短冊のように
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240706/17/uta-utae7712/f7/b3/j/o0810108015460019993.jpg?caw=800)
不思議と、共通の経験のようなものがあったり、実は過去に住んでた場所が近所で、ニアミスしてたかもしれない、ということがわかったりした
私たちは、ほんとに狭い世界にいて、出会うか出会わないかは細やかなタイミングの違いで
もし出会ったらわかるように、何かしらの種みたいなものが、ちょっとしたサインとしてばらまかれている
そのサインは、その時にならないとわからなくて、意味もない
その時がきたら、とてつもないサインだったんだと、意味が大きく変わってわたしに刻まれたりする
この世界はサインだらけで、その時が来るか来ないかだけの違いの中を、私たちは生きている
起こった出来事も、感じた感情も
いつかその時がきて、特別な意味を持つことがあるだろうか
あの経験はこのためだったのね、と
それとも、そのまま流れの渦に消えていくだろうか
なんて、煩わしいことだろう
でも、七夕の短冊のように、少しだけ切なく
さらさらと揺れるこの悲しみを見てみる
キラキラと飾り付けをして、物語のように眺めてみる
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月がわり写真展と題しまして、HPのトップの3枚の写真にテーマを添えて、毎月お届けしています(*^^*)
今月のテーマは「風に聞け」
どうぞ心の空きスペースに
okunoakemi.com