長崎の小浜温泉へ、ジャカランダという花をみに出かけた
ジャカランダは、思ったより樹木で、小浜の温泉街の表側、海に面している幹線道路の街路樹として、ちょっとしたリゾート感を演出していた
よく見ると花は釣り鐘っぽい形をしており、それはそれは美しい紫色
海風に吹かれるほど、シャラリラと音が聞こえるようだ
この音は、紫色の音だなと思った
音にも、色があるのだ
橘湾から吹く風は、少しも海くさくなく
青空の匂いがした
あー
匂いにも色があるんだな
だから、空もあそこから始まるんだと思う
今日は、雲もそこから始まっている
思わず屋台のレモネードを買ってしまった
すごく普通の味だった
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水族館の魚は、ちゃんと餌を与えられる
動物園の動物も同じだ
餓死する選択を自らしなければ、餓死することはない
そういえば最近の動物園は、より自然な状態での飼育を目指して、餌を見つけにくい所に隠して探させたり、展示室を本来生きる環境に近い状況にしていたりする
先日テレビで、クマの餌を湯たんぽの容れ物に入れて、そこから本人(クマ)に出させる、というニュースをみた
クマは、器用に湯たんぽのフタを開けていて、すごっとなった
と、同時に、人間も同じだなあと
何だか、みょーな腹落ち感を覚えた
どこかに、人間を育てる飼育員がいて
人間は展示・観察されている
見ていて、こんなに面白い生き物は、きっといないだろう
まるで私たちが映画でも観るように、その誰かは、私たちのやってることをみて、一緒に泣き笑っているのだ
次はこんなものを与えてみようか
今までは与えすぎていたから、次は本来生きる環境に合わせて餌を隠してみようか
飼育員さんは、私たちの群れを全体的に見て、人間という種を飼育している
、、、おお
これは、、案外あり得るかも 笑
そんなクマさんの心の声が、聞こえたかもしれない
花は咲くだけ
空は在るような気がするだけ
海は満ち引きし
満ちることは、引くことでもある
私たちは、微笑んで
この世界を、鳥のように鳴く