【インタビュー】杉瀬陽子さん | 歌とピクニック in tamba レポーターズブログのブログ
歌とピクニック2日目の明日、
14時10分からライブステージに出演される杉瀬陽子さんに
インタビューをさせていただきました!

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関西を中心にシンガーソングライターとして活動されている杉瀬さん。

中学生時代にロックバンドのSCANCH(すかんち)と出会い、
高校生のときには友人とバンドを組んで、音楽活動をしていたそう。

ロックバンドから始まり、パンクバンド、ハードコア、R&B、ジャズといった
幅広い音楽に挑戦し、今でもジャンルにとらわれない音楽活動を楽しんでいる。

普段よく聴く音楽は、杉瀬さんのおっとりとした印象からは想像出来ない、
SCANCH、筋肉少女帯といったロックバンドの楽曲。

今の杉瀬さんが作られる音楽も、そういったロックバンドや、
中原中也さん、中島らもさん、竹久夢二さんといった小説家や詩人からの影響が大きく、
それを自分なりに“ろ過”する中で曲が生まれるそうだ。

「特にそう感じているのは、曲の歌詞を考えるときです。
自分の中で起きたこと、体験したことを具体的ではなく、抽象的に表すー
その言葉の選び方、表現の仕方に大きな影響が出ていると自分でも感じています」
と杉瀬さんは言う。

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また、その曲作りは“ろ過”という言葉通り、とても丁寧で、妥協がない。
1年に作る曲は1、2曲。悩みながら絞り出しているそうだ。
曲が出来上がったときは「受験が終わったときのような気分」と笑って話してくれた。

そんな杉瀬さんの1枚目のアルバム「音画」のタイトルには、
「それぞれの心の中に、それぞれの絵が描けるように」という想いが込められている。

それは、抽象的な言葉で丁寧につくられた曲が
聴く人に与えられる“自由”なのではないかと思う。


また、竹久夢二さんが好きなことや、音「画」というタイトルからも感じられるように、
杉瀬さんは美術にも関心があり、特に好きな画家は岡本太郎さんだそう。

東京の渋谷駅に飾られた原爆炸裂の瞬間を描いた作品「明日の神話」のために、
「瞬きする間にサヨウナラ」という曲も発表している。

その楽曲のつながりで、最近では現代美術作家であるヤノベケンジさんの
子どもが放射能の防護服を着ている作品「サンチャイルド」の
テーマ曲を手がけるなど、活躍の場を広めている。


そんな杉瀬さんに、これからについて伺うと、
「これという大きな目標があるわけではないですが、音楽活動の中で
自分の目標に近づけることや、自分の世界が広がっていると感じるたびに
音楽を続けてきて良かったと思うので、日々、人とのつながりを大切に、
これからも音楽を続けていきたいです。」と話してくれた。

おっとりとした優しい雰囲気の杉瀬さん。
しかし、お話をお伺いしているうちに、イメージにはないギャップを
たくさん知ることができ、楽しい時間を過ごすことができました。

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「歌とピクニック」のステージでは、
「ストイックにならず、ゆるく、みなさんと楽しみたい」と意気込みも語ってくれました。


そんな彼女のステージは、明日の14時10分から。
緑があふれる丹波の会場で、昼食後のゆるく、心地の良い時間を
杉瀬さんの音楽と共にお過ごしください。



*杉瀬陽子さん myspace

*サンチャイルド


( 取材/須崎沙衿、写真/中川香織 )