「兄さん、
お誕生日おめでとうございます」
あまり上手くない自撮りの5ショット
自分の顔は見切れぎみで
だけど、メンバーの顔はみんながみんな
とびっきりの笑顔で
おいらも含めて、ね
大役を務めあげ、緊張の糸がふわっと切れ
プライベートジェットで興奮したあとは
なんだか疲れが出てきてしまって
真夜中の機内食を後回しに
気がつけば、深めの眠りについていた
夢か 現実か
めまぐるしく動く毎日
一度、区切りをつけたいと思ったのも
それまでは、走り続けると決めたのも
全部ぜんぶ 自分たちなんだ...
さっきまではしゃいでいた人達も
うとうとしだした自分に気を遣って
たちまち創り出された静寂
専用機内の雲の上で見た夢は
なぜだか、ライブスタート前の円陣で
始まる直前独特の若干強張った顔が集まる
アンコールが終わった安堵の顔でも
思い浮かべりゃいいのにって
小さな窓からもほとんど光を取り込めない
夜中にひとり起きて、周りを見回した時に
メンバーの寝顔を確認して
なんだか泣きそうになったことは
また、何かの機会にでも話そうか
「これからも、身体を大切に。
これからもずっとリーダーでいて下さい」
「Happy Birthday!俺が一番乗りかな?」
「お誕生日おめでとうございます」
「せっかく起きてたのに、気付いたら
寝ちゃってたー!
遅れたけど、リーダーおめでたまきん」
続々と届く、お祝いのメッセージ
毎年あいも変わらずなんだけど
携帯をベッドサイドに置いた瞬間
グループLINEの通知が賑わった
んふふ
あのひとたち、ほんとバカだな...
またひとつ歳を重ねてからの初笑い
送られてきた動画には
いつ撮ったのか、4人でなんとかして
" 39 " を体で表していて
楽屋をしれっと追い出された時のかな
キャッキャと自分たちが一番楽しそうに
ただただ数字をかたどる映像
ほんとバカなんだから...さ
やっぱり
現実か夢か分かんない状態でみる夢は
楽しく充実した時間の終わりでなく
「はじまり」
がいいんじゃないかって
そう、思えたんだ
まだ、夢の続きは
見えていないから
