三月の朝 Ⅳ
〔三月の朝 Ⅳ〕
母は結局、手術したけど手遅れで、ほぼ全身麻痺で脳にも障害が残った…
あの日の私のショックは凄まじかった。
何よりも今までのように話せないんだ、どっか出かけたりできないんだ、、ってことが辛かった。
朝まで一緒にいたのに…
入院は色々な病院を転々としないといけない。
麻痺した体が固まらないように、リハビリの仕方を先生に教わって、痛がる母に施していたが、あまりにも泣き出すほど痛がるので、次第にさする程度しかできない。
食事も好きなものを食べていいと許されて、姉と交互でお見舞に行ってた私の楽しみは、今日の食事を何にするかだっ。
消化のいいもので、見栄えのいいものを選ぶのである。
最初は楽しかったが、母が食べてくれなかったりする日が続くと、次第に楽しくなくなった

体の筋肉が衰えると、本当に痩せこけていった。
別人のようになった母の手足の細さを今も鮮明に覚えている。
母の嫌がるリハビリはできないし、食事も食べてくれない。
前が見えない日々が続いた。。
病院からの帰り道、どうしようもない自分に毎日泣いた。。
このままどうしたらいいの?
つづく
