今の世の中、情報が溢れすぎて何が本当か嘘かわからない時代になってきました。困ったことです。本当のことであっても、意図的に情報を抜粋された情報が存在し、間違った結論や決断を出してしまう場合もあります。「印象操作」というテクニックがあります。これは、目的を達成するために意図的に相手が抱く自分自身や第三者への印象を、自分にとって都合が良いものになるように情報の出し方や内容を操作することです。特にマスコミが頻繁に用いる手法です。例えば、週刊誌は部数を上げるために、内容の都合の良い部分だけを取り上げることがあります。「ファクト」を提示していると主張する一方で、その「ファクト」は彼らが描きたいストーリーに基づいて選ばれています。つまり、何を書かないか、という“テクニック”によって印象が操作されることがあります。
面接の場面でも同様です。例えば、「なぜ前職を辞めたのか」と問われた際に「その職場では人間関係で苦労し、新しいことを始めたいと思い辞めました」と答えると相手は不安を抱くかもしれません。しかし、「新しいことを始めたいという理由で前職を辞め

た」と表現すれば、それは事実であり、嘘ではない上に前向きな印象を与えます(納得感という点では回答は完全ではありませんが)。インターネット時代において情報が溢れる中で、「情報を見極める目」の重要性は今後ますます高まっていきます。印象操作に騙されないために、複数の情報源から情報を得たり、背景や文脈を理解しようと努めること、可能であれば原典にあたることが重要です。騙されないようにしましょう。