「漢字が書けなくなった」という話をよく聞きます。パソコンで文章を打てば、仮名を変換し正しい漢字に置き換えてくれますが、実際、紙に文章を書けば「あれ?」と思うことが私も増えています。この間の講義でホワイトボードに「暗記」を「暗気」と書いてしまうという失態もしてしまいました。受講生の顔が、「?」になってすぐに訂正できましたが。脳は近道が大好きで、情報そのものよりも、情報がどこにあるかを優先して記憶するそうです。パソコンに情報が残っていると、どのみち保存されるから、覚えることにエネルギーを消費しないとのことです。デジタル習慣は長期記憶に大きく影響がある、と結論付けています。「もの覚えが悪くなった」というのは、年齢の影響もあるかも知れませんが、デジタル化の影響が大きいかもしれません。

ここでスマホと受験勉強の関係について考えてみます。筆記試験で点数を取るには、長期記憶が必須です。本では、長期記憶と脳の仕組みも詳しく言及していますが、かなり集中して取り組まないと長期記憶として残らないと言及しています。集中を阻害しているのがスマホ。受験勉強をするにあたっては、身近にスマホがない方が学習が進みます。最低限、勉強時間は、スマホの電源を切る(サイレントモードでも集中が妨げられるので)ことは習慣づけるべきしょうね。