先だっての大阪府の教員採用試験の説明会で、教育長が「面接は自分の言葉で話してください」というお話があったとのことです。自分を偽らず、背伸びをせず、普段通りの自分の姿で、面接を受けてください、ということでしょうか。確かに面接指導をしていく中で、自分の言葉で

話せている人、話せていない人はいます。自分の言葉で話せている人の方が、話せていない人より、評価も高いのは事実です。しかし、この自分の言葉で話せている、話せていない、とはなんでしょうか。そもそも自分の言葉って、なんでしょうか? 言葉自体は、今まで自分が

身に付けた言葉で、昔からある言葉であるわけですし。造語や新語を作って、話してくださいという趣旨の話でもありません。

「自分の言葉で話す」、これには、私なりに結論があります。

『自分の言葉で話せているように見える』

言い換えれば、ナチュラルさを感じさせ、普段通りのその人の姿が見えるように話せているということ、と考えています。ですので、言葉と同じぐらい、その人の印象も大事になってくるわけです。得てして、面接では評価されやすいポイントがあります。例えば、明るさ、元気さなどなどは、最強の武器となりますが、必要以上に明るさ、元気さを強調すると不自然に見えてくるわけです。面接試験は人物評価であるわけですが、評価側からとってすれば、評価するにあたって、余分な情報が入ってしまい、評価しづらくなってしまうわけですね。最近、入退室の挨拶は、時間がないので入りませんよ、というのもその例の一つです。どうしても面接ではいい点数を取りたいがために、相手が評価するであろうポイント、人物を想定して、そこをアピールするような優等生、良い子を演じてしまいがちになりますが、そういった人物が増えているがために、自分の言葉で話してください、という表現になっているのではないかと思います。