前回のブログで新聞を読もう、とういう話をしました。新聞は世の中の縮図です。もっとも手っ取り早く世の中の動きや流れがわかります。ただ、新聞には社風によってそれぞれ意見、色、世論を誘導するための主観的な側面があり、読み方には気をつけないといけない面がありますがここでは省略しますね。インターネットの発展により情報取得の方法が多様化していますが、新聞はいまだ有効な手段です。平日、朝6時代の御堂筋線は滑稽な風景がみれます。この朝の早い時間帯は銀行マン、証券マンが多いのですが例外なく、皆、日経新聞を読んでいます。一昔前の新聞からしか情報を入手できない時代、日経新聞は飯の種といわれ時代もありましたが現代においても彼らが日経新聞を読むのは、情報を入手する上でもっとも手軽だからなんですよね。世の中を知るという意味で昨日の読売新聞に興味深い記事が出ていました。

「ミナミ客引き消えるか」

今、大阪ミナミの繁華街を夕刻歩くと前掛けを掛けた男女からひっきりなしに「食べる店、いいとこありますよ」と声を掛けられます。この人たちは店の店員でなく客引き専門業者に雇われたアルバイトです。これが問題になっており条例で規制をかける動きがあるという内容。私もミナミはしょっちゅう歩くのですが鬱陶しいことこのうえない。しつこいし、強引。私みたいに体がごっつい面倒くさそうなおっさんは、彼らのターゲットでなく、どちらかというと世間知らずの若者や地方から出てきた観光客、気の弱そうな、人のよさそうな人物がお客。そうした人物を契約している居酒屋や飲食店に案内して、客が払った飲食料の15%~20%が彼らの給料となるのです。新聞の記事によれば、稼いでいる人は月に100万以上らしい。彼らの給料をだれが払うか?といえば結局は客なんですよね。店側はその分を飲食料に上乗せするか、あるいは原価を下げるかなので客は割高な料金を払うか、美味しくない料理をたべさせられるかのどっちかなんです。当然、客引きが紹介する店は、すぐ入れる店、つまり暇な店、人気のない店です。立地の関係もあるでしょうけど紹介されて行く飲食店は、はずれが多いと考えて間違いないでしょう。昨日の新聞を読んだだけで、あなたは客引きに案内されてご飯を食べる、というおろかな行為が防げるわけです。ご飯を食べて「まずー、なにこれ」とか、勘定の時に 「高い!!」とか不平・不満の感情を抱かないわけでいいわけです。(私も三年ぐらい前、下手をうちました・・・・・)

「私、案内されて行ったけどいい店だったよ」という人もいるかもしれませんが世の中にはその金額でもっと美味しいものを食べさせてくれる店はなんぼでもあります、と付け加えておきます。繰り返しになるのですが新聞を読もむことにより、客引きに案内されてご飯を食べる行為は防

がれましたが、より思考を働かせば、次のことも考えられます。まっとうに商売をしている飲食店が客を奪われ経営困難に陥る、ということです。新聞の記事でも「店前でメニューをみているグループを強引に連れて行かれた」と店主が嘆いていました。「悪貨、良貨を駆逐する」ですね。客引き専門業者は、世の中全体でみれば悪い面が多い、と考えられます。卒業生から

「俺、今、アルバイトで居酒屋の客引きで給料月○万円もらってんねん」

と言われて「頑張ってるな!!」というだけの先生はあかんのです。頑張っていることは認めても、それは良いことか、悪いことか、きっちり教えることができるだけの社会、世の中の仕組みを先生には知ってて欲しいです。