だから人より努力した
結果が出てきて楽しかった
それがいつか周りに期待されて
もてはやされて
いつしか自分は誰かになった
上手くいかない日は焦らないように
上手く行きすぎた日は落ちないように
繰り返す自問自答のなかで
自分を見失っていった
期待は重い十字架になって
すり減らしながらも繰り返す
もがき苦しみ足掻いても
周りに悟らせずに
何かをずっと守って来た
いつか来た終わりの瞬間
グラウンドの真ん中
ひとり立った
周りにあった沢山の十字架は
スタンディングオベーションに変わった
いつかの気持ちは忘れたけれど
ずっと守って来たのは
今ここに立っている自分なんだと
誰かと自分が重なった
そんな終わりの瞬間に
後悔などあろうはずがない