妙心寺 | Beautiful Days

妙心寺

年も美術館巡りをスタートすることにした。今東京国立博物館平成館で催している妙心寺展に行ってみた。

妙心寺は禅寺として600年以上の歴史を誇る京都の寺である。甲子園球場10個ほどの敷地の中に、妙心寺本山から末院まで沢山のお寺が存在するらしい。

しかし私はよく知らなかった。昨年京都に行った時も、コースには入れなかった。竜安寺には行ったが、ここは妙心寺の末院にあたるようだ。

この寺の開祖関山に師が贈った『関山』道号の書が、なんと国宝なんですよ。マジっすか!

妙心寺に伝わる書物や掛け軸が中心で面白さに欠ける部分もある。しかしオレをワクワクさせるものもかなりあった。

豊臣棄丸愛用の玩具船だ。歴史に詳しい人なら知っているだろう。秀吉に待望の世継ぎができたが、2歳で死んじゃった拾を。拾が遊んでいた船のオモチャが重要文化財なのだ。

そして妙心寺に纏わる絵画としては狩野元信の水墨画に惚れた。狩野派の奥深さがよく伝わる作品だと思う。

狩野山楽筆『龍虎図屏風』は絶対必見である。私はこのために妙心寺展に行ったのだと思う。絵が訴えてくる威圧感、存在感に私は暫くそこを動くことができなかったぐらいだ。

勿論長谷川等伯もいい作品である。またアメリカメトロポリタン美術館にある狩野山雪『老梅図』も観る価値十分であろう。

多分妙心寺には疎遠な人が殆どだろうが、狩野派の作品を楽しむだけでも満足できるのではないかと思う。