夜歩き、部屋に戻り、シャワーを浴びる。

シャワーに打たれると、GW中の出来事も一緒に洗い流される気がした。


本当にGWなんて存在したのか。

そんなことまで考えてしまう。


髪先から滴る水滴が、明日へのカウントダウンのように等間隔に落ちる。

嫌だ。まだ休んでいたい。


浴室の鏡に手を付いて項垂れていると、突然手のひらが鏡に吸い込まれる。


気がつくGWの初日に居た。

そうか、まだGWは始まっていなかったのだ。

ホッと胸を撫で下ろす。


……なんて事があったらいいのにな。

私はシャワーを止めて浴室を出て行った。