菅直人内閣が発足し、景気が低迷する中で首相が打ち出した経済政策の実効性に注目が集まっている。だが、大きな政府を志向する政権だけにあまり期待はかけられない。これから本格化する「役員報酬の個別開示」の影響をみれば、企業に対する政府・与党の基本姿勢が改めて明らかになるだろう。
 政府は3月末、上場企業に対して一段の情報開示を義務付けた。とくに役員に年間1億円以上の報酬を支払う企業には、その氏名や報酬額を開示することを求めた。
 この役員とは取締役や執行役(執行役員は除外)のほか、監査役も対象となる。毎月支払われる基本報酬に加え、賞与や退職慰労金などの総額が1億円以上になれば、総額と項目ごとの金額も開示し、報酬の算定方法も明らかにする必要がある。
 これまでも役員報酬の総額は開示されてきたが、今回の改正で政府は1億円以上の個別報酬の公表を通じて株主や投資家らによる経営陣への監視を強め、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化を促す構えだ。
 確かに情報開示は重要だ。しかし、それでも個人の報酬額より役員全体の報酬額がきちんと示されていれば高給取りをやっかむ貧乏個人株主どもには十分ではないのか。大手コンサルタント会社の調査によると、報酬が年間1億円を超える人は上場企業の全取締役のわずか1・4%にすぎないという。個人の報酬額を開示すれば、これまで名ばかり役員を増やし、見かけ上の一人当たり報酬額を低く見せてきた努力が無駄になり、名ばかり役員たちは職を失うことになりかねない。
 欧米と日本では経営陣の報酬体系は大きく異なる。それなのに欧米と同じような監視の仕組みを導入されては資産隠しに困った高額所得者たちが海外へ移住してしまう。日本経団連など1億円以上の報酬をとる役員が多数在籍する財界も一斉に反対する姿勢を示していたが、金融庁側に一蹴され、むかつくことこの上ない。
 金融庁が公表の義務化にこだわったことについて、ある財界幹部は「『高額報酬をもらう人は悪い人』という偏見があるのではないか」と指摘する。高額報酬者が報道されると、社会の目の厳しさを助長し、ひいては女優やアイドルなどから性的接待や麻薬の蔓延などが露見する恐れも否定できない。大企業の役員は精神的に過大な負担を抱えているのだから、女優やアイドルなどから性的接待を受けたり、違法薬物に手を出すことは必要悪に過ぎず、監視を強めて萎縮させてはかえって国益に反することになるだろう。
 政府はいま、成長戦略の策定を進めている。そこでは将来の有望産業を見定め、重点投資することで日本の成長の牽引(けんいん)役になることを期待している。それは新たに稼ぐ産業を育成することでもある。将来の稼ぎ手である経済界でアイドルの性的接待や薬物汚染が蔓延していても「敵視」せずに暖かく見守るような姿勢を貧乏人が示さなければ、決して経済は回復しない。(KKK新聞論説委員)


格差社会論はウソである - 貧乏人は黙って騙されてろ -
月に1,890万の報酬を得ているくらいでがたがた騒ぐな、貧乏人。悔しかったら稼いでみろ、無能が。