『前へ』
故・北島忠治監督とともに明治大学ラグビー部を象徴する言葉です。前へ出るラグビーが、明治大学ラグビー部の理念そのものです。(明治大学ラグビー部HPより)
そんな明治大学ラグビー部、いや、明治大学を象徴する言葉が過去のモノになろうとしている…
先週の慶応戦を5-39{0-12、5-27}で破れたラグビー部。
強風が吹き荒れた秩父宮ラグビー場。
その風を味方に付けられず、前半をミスで劣勢に終えると、後半は慶應の圧力の前にFW、BK共になす術なく今季初黒星を喫したという。
観戦者の話によると、看板であったはずのFWが劣勢。
特にスクラム・ラインアウトと言ったセットプレーが壊滅的であるとのこと。
試合後の吉田監督のコメント。
「早明戦など伝統の一戦と呼ばれる試合の中では明慶戦がリーグ戦で最初となるので、4月から慶応と戦える準備をしていたがうちが勝てるにはまだまだだった。自分たちの思ったラグビーができず慶応の素晴らしいラグビーに敗れてしまった。
FWについては密集のときの力で明治は慶応より劣っているのは夏の合宿の時点で慶応のほうが完成度や成長の伸びが良かったので自負していた。しかしこちらも精度は高まってきてるのでまとまるときの力の強さというものを1人1人が意識させていきたい。しかし、今いる人材でどれだけラグビ-ができるかを考えているので昔から明治はFWと言われているが特別FWだけを伸ばそうとかは思っていない。
夏合宿では圧倒されたが、対等でやれるという自信もついたし強豪相手にどう戦うかは選手たちにも良い勉強になったので、今日の試合は決して悲観してない。
トータルでは負けたが明治が勝ったところもあった。最終的にはトータルでも勝てるようにこれから修正していきたい」
…夏合宿の時点で負けているとわかっていたFWをどうして鍛えてやらんのですか?
やっぱり明治のラグビーはFWですよ。それに憧れてみんな明治に入ってるんですよ!しっかり伸ばしてやってくださいよ!
「春・夏の試合を終えて、明治にはセットプレーで劣勢になることはないと分かっていた。だから、あえて前半風下の陣地を選択しました」(慶應・林監督)。
ここまでナメられてるんですよ!
そして、西原主将のコメント
「想定している展開だったけれど、少ないチャンスを活かすことができなかった。前半は風上で陣地を取りたかったけど、相手ボールにしてしまってボールを持つ機会自体少なかった。FWとBKの連携もうまくいってない。FWは前半劣勢で絶え続けたけど、後半は我慢ができなかった。次の筑波は普通にやれば勝てる相手。この1試合で流れを悪くしないようにしっかり修正して挑みたい」。
普通にやれば勝てる相手?
高校時代の実績なら圧勝でしょうね。
しかし、今の明治には普通にやれば勝てる相手なんていないんですよ!
そして迎えた今日。
明大24{10-28、14-15}43筑波大○
FWで押せず、バックスも落球を連発。
試合の流れをつかむことなく筑波大に普通に負けてしまった。
この結果、明治の対抗戦優勝の可能性は早くもなくなってしまった。
指揮官からは「いまの時点では残る帝京大と早大に勝つのは難しい」と、対抗戦の終戦宣言まで飛び出した。
選手を信じてやれない監督なんて今すぐ辞めてしまえ!
正直、春先に期待した俺がバカだったよ。
まだ1ヶ月あるんだから、そんなトコで現実見ないで勝てるように練習してくれよ。
勝てるかどうかわからなくても、必死に『前へ』出るラグビーを見せてくれよ!
伝統校には、それぞれ「チームカラー」が存在する。
早稲田、慶応、明治、それぞれにファンを熱くさせる勝ち方にこだわり、そしてそれを貫いてきた。
早稲田の快速バックスの『展開』ラグビー、慶応の「魂のタックル」。
そして、明治の重戦車フォワード。
愚直に、まっすぐ「前へ、前へ」ボールを運ぶ姿を見ると、私は心躍らせたもんだ。
吉田監督の話を聞く限り、その明治のこだわりである「前へ」を捨て去ろうとしている。
試合を通して走りきるスタミナをつけるのはいいことだと思う。
しかし、あくまでもそれはFWを活かすため、『前へ』進むためのスタミナであるべきだ。
『前へ』のプライドを捨てたらメイジではないんだ。
弱くてもいい『前へ』ぶつかっていくFWにたくさんの勇気をもらってきた。
つまり、明治のラグビーはトライという結果をもとめることではなく、その過程を大切にしているはずだ。
そして、勝ち負け関係なくそこに感動があった。
大きな敵に対して、腹をくくって、何くそという強い気持ちで立ち向かうことこそ大切なんだ。
それはラグビーだけでなく、人生の逆境でも逃げることなく強い気持ちで立ち向かえということだと教えてくれた。
私も何度となく『前へ』の気持ちで辛い壁を乗り換えてきた。
もう言い訳は聞きたくない。
12月6日、国立で『前へ』進むメイジが見たい。