四日市市の知的障害者施設の男性職員3人が昨年、2人の未成年男性入所者に計3回の暴行を加えていた。

20代の男性職員は、16歳の入所者がドアノブを揺するのを止めないとの理由で長椅子を入所者方向に蹴り上げ、それが入所者の左目付近に当たって、内出血するけがを負わせた。

他にも、20代・30代の職員が別の入所者に、髪を引っ張った上、顔を叩いたり、体を蹴ったりしていた。

それを見ていた上司は、「顔は止めろ」と言っていたそうだ。(ニュースより)

この施設は以前より「虐待」の噂があったところだ。やっぱりと思った。


 以前の居住地に知的障がいの子が見えた。

私は、その子のお母さんと仲良くさせて頂いたので、その子もよく知っている。性格の良い優しい子だった。

だから、社会が「知的障がい」と云う言葉を使う事に違和感と異議がある。性格に関していえば、こう呼ばれている子以外の子の方が、余程、乱暴で歪んだ思考を持っている子が多かった。

その子は、何かがキッカケで同じ動作を繰り返したり、それだけに興味を持ったりした時、他に視線を変えるような声掛けをすると、始めは何も聞いていないが、暫くするとこちらの用意したものに興味を示してくれた。

こちらの気分で怒鳴ったり、ましてや暴力に訴えるなど以ての外。

そんなことは、人として当たり前のこと。

それが、出来ていない環境は、個人の資質と云うよりも施設のありようや此処の長たる人の責任が大だと考える。

この事件も、多分、氷山の一角ではないかと思った。

私達は、高齢者も含め社会に物を申せない人達を大切にすることが当たり前だという意識をもっと持つべきだ。

幼い時に、こういう事(共生)についての教育を家庭や地域・保育園・幼稚園等で力を入れることが重要だと思った。

共生という理念は、人が長い歴史の中で獲得した崇高な哲学だ。

高度な、人としてあるべき思考を退化させないように、あらゆる場面で訴え実践していきたいと思う。