「電磁パルス攻撃」が次の一手? 核実験も疑わしい北朝鮮に騙されるな 原田武夫
http://ironna.jp/article/7586
最初に考えなければならないのはそもそも北朝鮮の「主張」が真実なのかという点である。
実は核不拡散の専門家の見地からいうと、まだ本当に「水爆実験」であったかどうかは分からないというのが正直なところなのだ。

 

肝心の「弾道ミサイル」開発についても、ここに来て「どうやらウクライナからミサイルエンジンを輸入しているらしい」という分析を米インテリジェンス機関が公開したばかりなのである。

 

つまり、北朝鮮は完全に自分自身で弾道ミサイルを開発し、それに「核弾頭」を載せて威嚇しているわけでは決してないのである。そもそも弾道ミサイルについては、どこか外部の勢力からの支援を受けて開発しているに過ぎず、また「核弾頭」は存在するかどうかさえ分からず、その大前提としての「核実験」についてすら、本当に行われているのかどうか、全く定かではないというのが実態なのだ。

だが、米国をはじめとする関係諸国はすでに「北朝鮮がいよいよ米領グアムに対して弾道ミサイルを発射すること」を前提に動き出している。

しかし、そうした状況の中であっても驚き、慄(おのの)いてはならないというのが私の考えである。むしろ、北朝鮮をめぐる現下の情勢において、冷静に今の状況を見つめる必要がある。

なぜならば、今回の北朝鮮をめぐる一連の「出来事」はあまりにも「できすぎたストーリー」だからだ。事実、突然「テロ」に遭って亡くなった金正男から始まり、ここに至るまでの北朝鮮をめぐる一連の展開は話ができすぎている。

その金正男が実のところ、ある段階まで「今後、北朝鮮の金正恩体制が事実上崩壊した際、暫定大統領として自由選挙を取り仕切る役割を果たすべき人物」として、マカオで米国と華僑・客家集団の取り決めに基づき「温存」されていたことは、グローバルなインテリジェンスの世界では「常識」だった。ところがある時、何者かによってこのシナリオは完全に破棄され、少なくとも表舞台から金正男は姿を消したのであった。

このような展開を前に各国の情報機関でも動揺が走っているように見受けられる。なぜならば、より上位の意思決定によって明らかにこの「シナリオ」は放棄され、そこからやおら、北朝鮮の金正恩体制による暴走が露呈し始めたからである。そして現体制は明らかに「自滅」に向かっている。

このままいけば、弾道ミサイルはグアムに向けて発射され、それに対して怒り狂うトランプ米政権は一気にミサイル攻撃を北朝鮮に対して仕掛け、その軍事力を極めて短時間で「無能力化」するのは目に見ている。「裸の王様」となった金正恩に統治能力はもはやないに等しいが、問題はその時「彼の身に何が起こるのか」なのである。

万が一、金正恩が「命を落とす」といったケースが自然な形で起きてしまった場合、なし崩し的に北朝鮮における体制転換が生じ、これが韓国をも含む朝鮮半島全体の再編を促し、ついには周辺諸国をも含む、いわば「環日本海秩序」とでもいうべきものをリニューアルする流れが一気に始まる可能性がある。

国際社会のより上部に位置しながらその歩みの連続として「世界史」を動かしている「鵺(ぬえ)」は今、いよいよ決断し、動かし始めたと考えるべきだと私は分析している。
(抜粋)

 

 

 

※ つまり、スケジュール前倒しで北朝鮮危機を起こして戦争を始めたい勢力がいる(中東で戦争起こすつもりだったのが、ダメになったので代わりに)