例によっておおげさなタイトルですみません。
“Judge Rader”と言えば、実質的にアメリカ知的財産法を生み出している連邦巡回区控訴裁判所(United States Court of Appeals for the Federal Circuit: CAFC)の第一線の判事にして、アメリカ知財界きっての論客
前回はシンポジウムのパネリストとして来日された際に「お見かけした」程度でしたが、今回は「お会いした」と称しても差し支えないと思われる程度の濃密な接触に成功しました(笑)。


ちょいとしたツテで今日、非公開のセミナーにもぐりこませてもらったのですが、会場はCAFCの法廷!
始めて来たCAFCの建物は、率直に言って周囲の重厚な建築物にそぐわない80年代のマンションみたいなデザインでしたが、法廷はさすがにリッパでした。

レーダー判事は、数年前に「お見かけした」時と較べ外見は少しお年を召されたように感じられましたが、「最近テニスのトーナメントで2位になったんだよ!」と、かくしゃくとしてらっしゃいました。92歳の優秀な現役裁判官を引き合いに出し、裁判官の定年制は間違っている、とのご意見でした。


今日の受講者はアメリカ知的財産法の基礎知識がないという前提だったので、話の内容は残念ながら目新しいものはありませんでした。
しかし、聴衆に「今日はあなたがCAFCの裁判官になってもらいましょう。」と問いかけたうえで、最近自身が反対意見を執筆し最高裁がその反対意見を支持した Microsoft Corp. v. AT&T Corp., 550 U.S. 437 (2007) について、両当事者の主張する事実を説明、どちらを勝たせるべきか挙手でアンケートを取る、といったようなことをしながら、限定された法律問題について審理し各法域の法を統一するCAFCの役割をわかりやすく説明されていました。


基本ミーハーな私は、著書(といってもNutshellですが・・・。あ、この本も、感想書いてませんでしたが、イイ本です!)にサインをいただいてしまいました。
家宝にして、より一層の知財法の勉強に励みたいと思います。
アメロー

また、昼食時に、レーダー判事のもとでクラーク をされている日本人の方とも、少しお話することができました。
いやはや、日本人にもスゴイ方がいらっしゃるものです。