例によってだいぶ前の話になりますが、5歳の息子のkindergartenと2歳の娘のpreschoolの両方から健康診断と予防接種を受けて証明書を提出するよう言われ、小児科(pediatricsと言うのだと、初めて知った)を探して子どもたちを連れて行きました。あ、病院はpreschoolの関係で紹介してもらいました。
病院へ行くと、受付ののちまず診察室に通されますが、お医者さんはいません。患者が医者の座っている診察室に入るのではなく、診察室で待機している患者を医者が訪ねる方式になっているのです。合理的ですよね。
担当のお医者さんはやさしそうなおばさんで、母子手帳を見せつつ(見出しは英文併記になっていた)、傷病歴、予防接種歴などを(四苦八苦しながら)説明し、診察を受けます。問診表みたいな書類も何枚か書かされ、電子辞書が大活躍します!
と、ここまではよかった。
診察の結果、息子のほうはB型肝炎(Hepatitis B)、ジフテリア・破傷風・百日せき(DTP/DTaP)、ポリオ(Polio)、インフルエンザウイルス(Influenza)を、娘のほうはB型肝炎(Hepatitis B)、インフルエンザ菌B型(HIB)、ポリオ(Polio)、インフルエンザウイルス(Influenza)を打つことになりました(要は、マサチューセッツ州法の基準
に照らして不足しているもの)。
じゃ、ちょっと待っててねと言い残してお医者さんは出て行き、代わって入ってきたのは看護婦さんがなぜかふたり。ベッドに子どもを座らせて腕を押さえておくよう言われたのでそのとおりにすると、両側からおもむろにブスブスブス!!!
・・・泣きますわな。そりゃ。
血管を探すとか、まったく関係なし。時間は日本の5分の1くらいで済んだかもしれないけど、恐怖は50倍になったかと思われます。
次いで血液検査があったのですが、技師のような人が指先をカッターみたいな器具で削って(!)血を取ります。これも泣きましたねぇ。。。
おーこわ。アメリカで注射と血液検査は極力受けずに済まそうと、見ていた私は心の中で固く誓ったのでした。
子どもたちには、帰りにおもちゃを買ってやらずにはいられませんでした。
数日後、請求書が送られて来ました。
ふたり分の健康診断と予防接種で、$718.06!ひぇー。
私の入ってるJALファミリークラブ会員用の保険(海外赴任者総合保障制度)では健康診断と予防接種はカバーされないので、こんどは親が泣く番です。
しかし払わないわけにはいかないので、小切手を送りました。
さらに数日後、銀行口座の動きをチェックしていたら、あれ?なんか計算が合わない?
よ~く見ると、$718.06ではなく$718.00引き落とされてる!
他の銀行は知りませんが、私の口座のある某アメリカンな銀行ではすべての小切手がスキャンされてオンラインで見れるようになっているので見てみると、う~ん、やっぱり「6」って書いてあるけどなー。どうやら「6」の上の棒をもっとしっかり右方向に伸ばして書かなければいけなかったようです。
こういうときのために小切手というのは数字と文字の両方で金額を書くようになっているのだと思うのですが、アメリカではなんと文字欄でもセント単位は10/100のように数字で書くようになっているのです。かねがねなんのイミがあるんだ?と思っていましたが、はからずも誤処理の防止には役に立たないことが証明されてしまったかっこうです。
これって銀行のミスと言っていいのだと思うが、銀行に訂正処理してもらうか?いや、ひょっとしたらこの国では「6」の上の棒はもっと元気よく伸ばさなければいけないという一般的な認識があるのかもしれない、その場合には直ちにミスとは言えず責任が問えない可能性もある、そもそも、そんなことで銀行とやりあってる時間がもったいない、じゃどうするんだ?病院に6セント持ってくのが一番早いだろうが、ひえー、この忙しいのにまじかよー、とひとり憂鬱になっていたら、さらにさらに数日後、病院から領収書が送られて来ました。
封を開けるとなんと、金額は$718.06になってる!!!
きっと会計の人がわずか6セントのために連絡して処理するのが面倒くさくなって、適当に足すとかしてくれたんだと思います。
またしても、小銭は無視するアメリカ文化のあらわれといったところでしょうか。こういうアメリカンは、大歓迎なのですが。。。