多くの会社の法務部(会社によっては経理、総務などが担当するところもあるようですが)で面倒くさがられている業務が、印紙税に関する問合せへの対応でしょう。
厄介なことに、この業務は、面倒くさいのですが、マニュアル化は難しい。マニュアル化できなくはなく、実際に試みた会社もあるように聞きますが、正確を期するとけっこう細かい話になるので、結局だれか詳しい人に聞くのが早い、ということになるのが常のようです。契約書の内容を読み取って自動的に判定してくれるソフトなど出たら便利だろうと思うのですが、そのようなものは、ついぞ見たことはありません。まぁ、あやしいのは全部貼ってしまう、というのもひとつの方法ではありますが。


学問的にもおよそ興味を引かない分野であるらしく、大学等で研究されることも無いため(研究されている方がいたら、ごめんなさい)、文献もほとんどありません。
さらに言えば、時代は電子化の方向へ向かっており、基本的に紙でなければ印紙は必要ないので、印紙税法自体が消え行く運命にあります。なので、将来的にも、だれも真剣に研究しようとしないでありましょう。


しかし、役に立たないことに情熱を傾けるのが、人間の証というものです。
鉄道マニアが名も無きローカル線の研究に没頭するように、印紙税の研究には得も言われぬマニアックなヨロコビがあります。
さあ、あなたを印紙税の素晴らしき世界へご招待しましょう!


※この記事は、あくまで筆者の趣味で書いているものであり、完全なる筆者の私見です。印紙税に関する判断は、書面上の細かい記載に左右されることもしばしばあり、正直言って書面を見て(かつ話を聞いて)みないとわからないというのが、筆者の経験上の率直な感想です。だからといって、ホンモノの契約書を送られても困りますので、具体的な書面についての印紙の要否等は、税務署、税理士等の専門家にお問合せください。また、筆者は日々撮りためたF1ビデオの鑑賞、手持ちCDのiTunesへの取り込み、ゲキレンジャーに退治される怪獣の役等に追われており、議論、論争等を行える状況にありません。もとよりこの記事の内容は完璧ではないものとは思いますが、得心のいかない場合はそっと胸の中にしまいこみ、間違いを発見した場合はあとでコッソリ教えてください(笑)