ういちさんのブログでも触れられておりましたが、来たる11月より東京が非等価営業に切り替わります。

切り替わります、とはいえ、これは組合からの指示であって、非組合員の法人は無論、組合員であったとしても、あくまで任意でのことですから、必ずしもソレに従う必要はありません。

というか、現時点で毎月それ相応の利益が出ているホールにおいては、まったくもって難儀な話だと察します。

そりゃそうです。

交換率が下がった分、設定なり調整なりが甘くなって、かえって遊びやすい環境になるのではないかと良い意味でも悪い意味でも単純前向きに捉えられる方はさておき、ちょっとした時間の合間を縫って主に私財の増減を楽しんでいる方にとっては、いままでより低いレートで交換した時のテンションの下がりようは言うに及ばずです。私見ですが、明けても暮れても人が行き交う東京という土地では、実はそういうお客さんがヒジョーに多いと思ってます。事実、ある駅前店舗のオーナーなんかは「設定なんか気にせず、仕事帰りに5000円なり10000円なり使ってってくれるお客さんでうちの店は持ってる」とも言ってました。

で、ここからが大事。

パチンコ・パチスロに限らず、人が投資や消費に対して前向きになれるかどうかというのは、細かい部分を抜きにすれば、概ねこの「テンション」で決まるんですよね。

テンションと言うと軽く聞こえるかもしれませんけど、これというのは「景気や社会情勢を受けての人の感情の浮き沈み」と等しく、それが下がれば株価や社会全体の消費に影響が出るように、パチンコ・パチスロにおいても投資の歯止めになり得ること請け合いです。この際、雨が降っただけで売上に大きな影響が出たりする業界ですからね。なおのことです。

パチンコ・パチスロは不景気に強い、なんて言われた時代も今は昔。ただでさえ遊技人口の減少が止まらない昨今、場合によってはこの措置で売上利益に直撃を食らうホールも出てくるでしょう。

それを考えたら、怖くてやりきれませよ。ましてや機械の規制や釘の調整等、それ以外にも問題が山積しているワケですから。

で、ですね。

じゃあ、そんなもん知らぬ存ぜぬ、いざとなったら組合を抜けてやる。なんて強気に出たらどうなるか?

これまでの例からすると、漏れなく警察から圧力がかかります。

というのも、指示に従い交換率を下げたホールの周りに等価交換のまま営業しているホールがあって、で、その店舗にお客さんが引っ張られるなんてことになったら、右へ倣えしたホールはとてもじゃないけど黙っていられません。正直者は馬鹿を見るなんて商売の世界じゃ通用しませんから、かくなるうえは組合に怒鳴り込んででも引き摺り下ろしにかかります。

ここまで来ると、警察の出番。なんてったって監督官庁です。組合の揉め事を放って置くワケにはいきません。

生々しいので具体例は割愛しますけど…

「そこまでされたら現場が悲鳴を上げる」ような警察の対応により、最終的には従うしかない、みたいな流れになります。この時点においては、組合員・非組合関係なくです。

ちなみに、某大手などがこうしたケースで法に訴えて抵抗したなんて過去の例もありますけど、結果「10-0で退けた」という話はきいたことありません。それが法に則った訴えだったとしてもです。※仮に裁判で勝っても、です。

最後に、もう一度「テンション」の話に戻りますが、もしこの動きが待望論だったのだとしたら話は別ですが、長らく等価営業を続けてきた東京では、やはり違和感から派生してテンションが下がるのではないかという懸念が拭えません。ましてやこの国のホール数の約10分の1を占める東京で打ち手のテンションが下がるようなことになれば業界全体への影響も計り知れません。

願わくは、揉め事なくきちんと足並みが揃って、場合によっては足並みが揃わなくとも、自由競争の名の下に各ホールが少なくとも今までと同じように求心できる状況で推移してくれればなと祈るや切なのですが………。