この度ハセガワのプラモデル、スバル360デラックスが完成した。
スバル360は1958年に発売された軽自動車で、それまで高嶺の花だった自家用車
がようやく庶民の手が届くようになった歴史的な車である。その形状からフォルクス
ワーゲンビートルの「かぶと虫」と対比して「てんとう虫」と呼ばれた。言いえて
妙だと思う。今でも博物館などで見かける、時代を象徴する人気の車である。
このキットは特別難しい所は無くスムーズに完成させることが出来た。それでも
2カ月掛かった。寒さの為である。模型製作に使っている部屋には暖房が無いので
冬の寒い日は長時間は居られない。勿論暖房のある部屋はあるけれど、エアコンは
冷房専用の機種で暖房は灯油のストーブ頼みなので近くで塗料や接着剤を使うことが
出来ない。
塗装は全て筆で塗った。エアブラシは持っていない。自動車のプラモデルは
光沢のトップコートを厚く吹いてピカピカにするのが定番のようだ。スーパーカー
などはそれでいいだろうが、今回は庶民的な旧車なのであえて艶消しを吹いて
その上からウェザリングを施してみた。かなり古くなったけれどまだ走れます、
という雰囲気にしたつもりである。改めて写真で見ると墨入れが雑なのが気に
なった。もう少し手直しした方が良さそうである。