翌朝。雨が降っている。好天は2日しか続かなかった様だ。今日は掛川から
帰る途中で岳南電車に寄ってみようと思っている。
吉原駅で1日乗車券を買って途中下車しながら進んだ。吉原本町、岳南富士岡
など、ジオラマにしたら似合いそうないい雰囲気の駅だった。雨がやみ薄日が
差してきた。
岳南富士岡駅横には古い機関車が展示されている。架線が張ってあり
パンタグラフが上がっている。通電していなくても演出として気が利いている。
終点の岳南江尾。すぐ横を新幹線が轟音を立てて走り抜ける。
2本並んだ電車は、左は京王線5000系、右は井の頭線3000系、共に京王電鉄の
お古である。左の9000形は京王電鉄から富士急行を経て岳南にやって来た。
富士急行時代にクロスシートに改造されていて居住性が良い。ドアが片開き
なのも現在では珍しい。
吉原に戻り、東海道線で帰路に着いた。熱海での乗り継ぎの合間に
ちょっと改札を出てみたら、人・人・人の雑踏なので驚いた。今日は土曜日
だからでもあろうが、この人たちの多くは例の旅行支援制度を利用して税金で
お得な旅行をしているのだろうかと考えると、対象外の自分としては複雑な
気分になる。
私はと言えば、今回の3泊4日の旅行でかかった総額は、交通費・宿泊費・
入場料等・飲食代すべて合わせて34000円ほどである。行先によるので一概に
言えないが10000円×日数を一応の目安にしているので上出来である。
宿に関しては、バストイレ付き・エアコンを個別に調節できる・鍵のかかる
個室であれば贅沢は望まない。安めのホテルで充分である。ただし相部屋式の
ホステルはどんなに安くても嫌だ。旅に出れば、土地勘のない場所で迷ったり
失敗したりもするし、楽しいと同時に気疲れもするものである。せめて夜は
他人の目のない所で気兼ねなく寛ぎたいと思う。人あしらいが苦手なので
なおさらである。