2月下旬。千葉モノレールの県庁前駅。

 今日は平日なので10時から18時まで有効なお昼のお出かけフリーきっぷ

(630円)を買う。休日なら終日使えて同額のフリーきっぷがある。すぐに元が

取れるすぐれ物で、モノレールに乗るときは大抵これを利用している。

 

 まず千葉みなとまで行く。ここで千城台行に乗り換えるのだが、今日は是非

乗りたい車両があるのでしばらく待つ。ここ数年恒例の初音ミクラッピング車両

である。今日は終日運用に入るのを確認してある。列車を1本見送って、次に

やって来た初音ミクの車両に乗り込む。車内を見るとドア上の案内やつり革が

初音ミク仕様になっているのに気付く。

 

 モノレールには跨座式と懸垂式があって日本では跨座式のほうが多い。

懸垂式は千葉モノレールの他に湘南モノレールとスカイレール(広島市)がある。

(かつては上野動物園にもあったが2019年に休止になった。)

 千葉モノレールは営業キロが15.2キロで、世界最長の懸垂式モノレールとして

ギネス認定されている、世界的に見ても珍しい乗り物である。

 

 桜木で下車する。10分ほど歩くと加曽利貝塚に着く。千葉県には貝塚が多いが、

ここは大田区の大森貝塚と並んで有名だ。広い遺跡内には積み上がった貝殻の

断層面や竪穴住居跡を見学できる施設と、博物館がある。

 博物館は大きくはないけれどちょっと立ち寄るのに適度な規模で、入場無料

なのも嬉しい。発掘された品々が展示されている。土偶もある。土偶というのは

個性的な形状の物が多く、縄文人の独特の美的センスを感じられるので好きだ。

 

 この博物館を少し離れた場所に移転する計画がある。その際には有料になる

らしい。展示内容はより充実したものになるのだろう。でも私は今のままが

いいと思う。料金が幾らになるかにもよるが、散策がてらちょっと寄ってみる

客は少なくなると思う。縄文時代に深い関心を持つ大人がそれほど多いとは

考えにくく、訪れるのは遠足の小学生ばかりなんてことにならなければいいが。

 

 桜木駅まで戻って来た。千葉モノレールに乗るのは久しぶりだしフリーきっぷも

あるので終点まで行こうと思い千城台行に乗った。

 千城台では駅前のショッピングモールに行ってみた。ところが広いスペースが

壁で囲われてワクチン接種会場になっていて物々しい雰囲気である。久しぶりの

遠出に楽しい気分になっていたのがいきなり現実に引き戻されてしまった。

 

 近年は2012年に登場した0形がだいぶ増えた。外観も内装も瀟洒で好きな

車両だ。その一方で開業当初のスタイルの1000形がだいぶ少なくなってきた。

帰りの列車を待っていると1000形、しかも全面広告になっていない車両が

来たので写真に収めた。

 

 

 千葉で下車してちょっと買い物を済ませて、そごうの4階から外に出る。

行き交うモノレールを間近に見られる場所がある。そこで初音ミクの編成が

来るのを待って撮影して帰路についた。