こんな話を16年前に伺いました。
それを私なりにアレンジしてみますが・・・

一生懸命、スポーツの練習をしている青年達がいた。
ある人が声をかける。
『何の練習をしているのですか』
一人が答える。
『ハンドボールが上手になりたくて練習をしています』
別の青年は言う。
『練習をして、強くなりたいんだよ』
そして三番目の青年は
『俺は、日本一、いや日の丸を背負いたくて練習をしているんだよ』

質問した人は思った。
“練習に取り組む”姿は同じだけれども、心の中はこんなにも違う。。。と
三番目の青年だけ、『オリンピックに出たいんだ』と誇りをもっている。
彼にとって、練習することは、『日本のオリンピックを出場』と同じだな・・・と

小学生には難しい内容なのかもしれませんが、きっと小学生の指導者も二分化していると思います。

子どもだから、解らなくても、できなくても当たり前・・・ 
何度も、何度も、丁寧に教えよう・・・という指導姿勢と

子どもなんだからではなく、こどものうちからキチント、厳しく教えたほうがいい!!
訓練していけば、身体で覚える指導方がいいと

どちらも間違っていないとおもいますが、どちらにも乗り越えなくてはならないところがあります。

始めの方は、子どもは伸び伸びと練習をし、楽しく、そして親御さんも安心する事でしょう。
指導者は少人数ですみますし、小学生スポーツとして、申し分のない環境だと思います。
ただし、勝負には勝てないと思います。競技である以上、肉体と精神力が必要です。
ライバル心や切磋琢磨という面では、期待できないかもしれません。
相手を倒す!!という気持ちや、勝つという精神力は、普通の生活では訓練が出来ません。

反対に後者の場合は、ライバル心も切磋琢磨もモチベーションも高くなると思います。
なので競技とい場面では、力量を発揮できると思います。
目的や目標が明確となり、自分自身を追い込める、いわゆるアスリートへの階段を登り始めます。
ただし、細やかなソフト面は無くなります。勝ち負けが先行となり、保護者にもたくさんのストレスを与えてしまいます。

どちらも正解で、どちらを優先するかではありません。
どちらも兼ね備えているチームが、本当に素晴らしいんだと思います。

ある方がこういう話をしてくれました。20年以上も前に子ども達にハンドボールを教えて、大会に参加したとき、とにかく勝たせたかった・・・というより、俺自身が勝ちたかった!!
全国大会へも何度もいった・・・けれど今は、ただ子ども達が楽しくハンドボールの練習をしてくれるだけが嬉しい・・・。ハンドボール大好きっ子が増えてくれればいいな~とニコニコ

追いかける方も追いかけられる方も、きっとそんな思いを持ちながら、格闘の日々を送っていると思います。

私も、子ども達が素直に喜んだり、悲しんだり、悔しがったり、助け合ったり・・・
そんな人間になって欲しくて、続けています。
全てが、子ども達の為だと思っています。