こんばんは!うしころ🐄です!!
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こんな設定で書いています!
昨日の話はこちらからどうぞ!!
https://ameblo.jp/ushikorori/entry-12759640023.html
では、今日の話はここから始まります!!
「元さーーん、おはよー!!」
佐江佳の大きな声で、元季は目を覚ました。まだ、6時半…今日は土曜日なんだから、ゆっくり寝たいなあと思っていたのだが、
今日は、そうだった、久しぶりに朝から出かけることになっていたんだったと
元季は2,3日前の佐江佳との会話を思い出していた。
あまり外見に頓着のない佐江佳が、服を買いに行きたいと息巻いていたのだ。
珍しいこともあるものだと思うのと同時に、やはり自分の妻には綺麗でいてほしいという気持ちもあり、
元季は佐江佳の申し出を快く受けた。
佐江佳も車の運転はできるのだが、運転に苦手意識があり、出来たら運転はお願いしたいと言われたので、
元季が車を運転することになった。
せっかく出かけるなら、服を買うだけではなくて、近くの子宝神社にお参りに行こうという話も持ち上がり、
2人とも7時には起床して、朝食を摂っていた。
2人は、年齢でいくと、アラフォーなのだが、子供が欲しいなと思っていて、なんとなく妊活のようなことをしている。
2人の妊活における考え方は、一般の夫婦と比べると、男女逆転しているところがあり、結婚当初は、食事の件と同様に意見の食い違いがあった。
佐江佳は、子どもは欲しいと思っているけど、何が何でもとは思っていなかったのに対して、
元季は、佐江佳のことを心から愛しており、佐江佳との子供が欲しいと強く望んでいた。
年齢や体力の面で、佐江佳を心配する気持ちと子供が欲しいという思いが強すぎて、そのことが佐江佳を苦しめていたが、
この話を何度もするうちに、不思議と佐江佳にも心境の変化が出てきた。
他のことでもそうだが、元季は、佐江佳とのことになると、とにかく一生懸命だった。
佐江佳が機嫌を悪くしても、泣いても、自分の熱い思いをずっと佐江佳に伝え続けた。
この元季の様子を見て、だったら私もやってみようかなと佐江佳は思い始めた。
相手が自分の気持ちを受け取ってくれなくても、それでもずっと自分の気持ちを伝え続けるのは、余程の覚悟がないとできることではない。
元季の想いを何度も聞いて、佐江佳はそう思えるようになった。
「赤ちゃんのことだけど、私は、まだ元さんほどの覚悟はないかもしれない。でも、元さんの気持ちがとても嬉しかったから、私も頑張ってみる!」
佐江佳は車の中で、突然そう大声で宣言した。
普段は、大人しいタイプの女性だが、ときどきこんな風に言ったり、何か行動したりする佐江佳といると、元季は面白くてたまらないのだった。
「今日は、赤ちゃんの名前辞典も買おう!」と元季も佐江佳につられて大声で叫んだ。