5月31日です。
今月は少しゆっくりして、短歌のことを考えていました。
幸せな1ヶ月だったな。
今号に出詠させていただいた歌たちです。
島の彼岸
帰るなら凪のときにしたらいい そう言う義母はいつも凪のよう
ヒューゥルル とんびは朝を告げにくる布団の中の夫と我に
海沿いを国道三号線(さんごうせん)と呼び義父は自転車とばす魚をのせて
島の子が義父をたずねてやって来る「やっさん やっさん つれたよ みてみて」
墓参り 線香の束を持ち義父は島の土葬の歴史を語る
船上は知り合いばかり島の彼岸 夫の恩師は従姉の夫
死んだら、島のお墓に入る。
死んでやっと、私は島の人になる。
そよそよ風に吹かれて、海をながめながら今世のことを思い返したりする。
来世は、もっといい歌つくれるようになるかなぁと思ったりする。
たぶんね。