…きたか。
この手の質問をしない女に出会いたいものだな。
が…時に見つめ直し自分の気持ちを再確認する質問にもなっている。
この質問をする時は勝負服で挑め、と思う訳だ。
「ねーねー?」
裾を引っ張る女の頭から爪先までを、まじまじと見つめる。
無邪気な笑顔で首を傾げる姿がもう…可愛い。
考えるフリをする。
その見上げる目がいい。
「…柔らかくてあったかいトコロ」
ねえ、時々火傷するのを、君は知ってる?
「なにそれ…」
「あと、全身、色白なトコロも」
汚しても汚しても、
中身は変わらずピュアなままだ…。
何にでも染まるし、伸びもいい。
見るとすぐにでも欲しくなるのは問題だけど、それは君が好きな証拠だ。
どんなに紛れ込んでも
その白さ…
見つける自信がある。
今日は、きな粉で汚して安倍川餅だ。
探せば存外調理法はある訳で、先日は白い体を味噌で汚して美味しく頂いた。みりんと砂糖も少々だ。
大根おろしもいいし、鰹節に醤油をかけて海苔で包むのも美味しそう。チーズとベーコンもいい。
なんせ一人暮らしなのに1キロもの君を購入したのだ。
愉しませて頂かないと。
君の名は、
切り餅。
残り、あと10個。
ごっつぁんです!!