末梢神経障害とは?末梢神経は
脳や脊髄から出て手や足の筋肉や皮膚などに分布し、運動や感覚を伝える“電線”のような働きをします。
手や足のしびれ感や脱力などを生じる「末梢神経障害」は、医薬品によって引き起こされる場合があります。
主に高脂血症治療薬、抗悪性腫瘍薬、抗ウイルス薬、抗結核薬などでみられることがある
「手や足がピリピリとしびれる」、
「手や足がジンジンと痛む」、
「手や足の感覚がなくなる」、
「手や足に力がはいらない」、
「物がつかみづらい」、
「歩行時につまずくことが多い」、
「イスから立ち上がれない」、
「階段を昇れない」
など
末梢神経には、
◎全身の筋肉を動かす運動神経、
◎痛みや触れた感触などの皮膚の感覚や関節の位置などを感じる感覚神経、
◎血圧・体温の調節や心臓・腸など内臓の働きを調整する自律神経があります。
末梢神経障害(ニューロパチーと呼ばれることもあります)は、これらの神経の働きが悪いために起こる障害のことです。
主な症状「手や足の力が入らない」、
「物をよく落とす」、
「歩行やかけ足がうまくできない」、
「立ち上がりがうまくできない」、
「足先が垂れてつまずきやすい」
などの運動障害、
「手や足が・・・ピリピリとしびれる」、
「ジンジンと痛む」、
「感覚がなくなる」などの感覚障害、
「手や足の皮膚が冷たい」、
「下半身に汗をかかない」などの自律神経障害などです。
副作用として「末梢神経障害」を起こす医薬品は、
高脂血症治療薬(HMG-CoA 還元酵素阻害薬“スタチン系”)、
抗悪性腫瘍薬(ビンクリスチン、パクリタキセル、シスプラチンなど)、
抗ウイルス薬(抗HIV 薬)、
抗結核薬(イソニアジド、エタンブトール)などが知られています。
対応のポイント手や足のしびれ感や痛みなどの異常感覚で始まることが多く、進行性に悪化します。
医薬品による末梢神経障害は、
医薬品を服用してしばらく経過した後に、
手や足、特に両方の足先の「しびれ感・痛み・ほてり」、「感覚が鈍い」などの感覚障害が起こります。
次第に足先から上方に広がり、膝下全体から手、腕、腹・胸にまで及ぶこともあります。
多くは両方の足や手の感覚障害がおこりますが、
片方だけのこともあります。
また、
「筋肉に力が入らない」、「手や足が動きにくい」などの運動麻痺もみられ、
初期には手や足の軽い麻痺であったとしても、徐々に悪化して起立や歩行ができなくなり、
ごくまれですが「物を飲み込みにくい」や「呼吸が苦しい」などの強い症状が起こることもあります。
早期発見による原因薬剤の減量・中止が唯一の治療法である場合が多く、迅速な対応が必要となります。
上記のような症状が出た場合は、感覚障害や運動麻痺が軽い状態のうちに担当医に連絡してください。
症状が徐々に悪化して運動麻痺やしびれ感・痛みなどが強い場合には、ただちに医療機関を受診し、医師・薬剤師に相談してください。
その際には、服用した医薬品の種類、服用からどのくらい経っているのかなどを医師・薬剤師に知らせてください。