これはいよいよ「運転マナー」でもなんでもなく、ただの「交通ルール」です。
道路交通法第38条に定められており、ドライバーは全員順守しなければならないことです。
ただ、自分自身の運転を振り返って「信号機のない横断歩道で、待っている歩行者がいたら、必ず一時停止して、歩行者を優先しているか?」と聞かれると、とても肯定的な返事が出来るような運転はしていませんでした。順守率はせいぜい20~30%程度だったでしょう。
なので、「運転マナー」に関するブログを書いていて、このテーマについても気にはなっていたのですが、「自分でもちゃんと出来ていないようなことを偉そうにブログには書けない。」と思い、触れることを避けていました。
最近になって、自転車通学をしている息子が「信号機の無い横断歩道で止まってくれる車ってほとんどいないんだよ。」とこぼすのを聞いて、改めて実践するように意識し直しましたが、それでも達成率は50%程度でしょう。
どうしても、「このタイミングだと、止まるより、通り過ぎてあげた方が効率的だ」とか自分に言い訳して、止まらなかったりするのです。
なので、このテーマについては、ブログに書くつもりはありませんでした。
でも、そんな時に、下のMONICAさんのブログを読んだのです。
MONICAさんが車を運転していて、信号機のない横断歩道の手前で止まり、子供たちを渡らせようとしたところ、「後ろからきた軽トラのジジイがクラクションを鳴らしながら追い越して行った」というのです。
そのシーンを想像して、その極悪非道な軽トラジジイをどうしても看過することが出来ず、このブログを書くことにした訳です。
多くのドライバーは、これを「ヒドイ話だ」と思うでしょう。自分ではそんな運転は絶対しない、という方がほとんどだと思います。
ただ、この交通ルールを意識して順守するようにしているか、と言うとそれはまた別のレベルの話です。
信号機のない横断歩道で止まらない車は8割。違反点数や反則金は? | くるくら (kurukura.jp)
このWeb記事によると、信号機のない横断歩道で、歩行者を優先して止まる車は21.3%だそうです。
信号機のない横断歩道における一時停止率の推移(2016~2020年)。 出典:JAF
しかしそれでも、2016年が7.6%だったことに比べると、大きく改善傾向にあるのです。
さらに驚いたことに、長野県では、この率が何と!72.4%なんだそうです。兵庫県の57.1%、静岡県の54.1%がそれに続きます。
信号機のない横断歩道におけるクルマの一時停止率(2020年)。 出典:JAFの資料を元に編集部で作成
つまり、ひとりひとりのドライバーが意識し直すことで、まだまだ改善出来る余地が十分にある、ということです。
平均値が50%まで上がったら、歩行者の車に対する印象がかなり良化するのではないかと思います。
先日私は、信号機のない横断歩道で、トラックが一時停止して自転車を優先しているところを見かけ、思わず、ドライバーに向かっておじぎをしてしまいました。
そして、トラックのボディーに「平和運輸」と書かれているのを見て、ツイートしました。
平和運輸のトラックは、信号の無い横断歩道でちゃんと歩行者を優先してました!エライ!
— user_sup (@user_sup) August 21, 2021
ホントはエラくはありません。普通です。特にプロのドライバーなのですから。
でも、褒めて伸ばす、というやり方もあるのではないかと思ったのです。
次回は、「#信号機のない横断歩道」というハッシュタグを付けてツイートしてみようかと思っています。
みなさんも是非、このように交通ルールを順守しているドライバーを見かけたら、褒めてあげてもらえないでしょうか。
それによって、認識を改めるドライバーが増えて、「信号機のない横断歩道では歩行者を優先する」という、本来は当たり前の光景が見られるケースが少しづつ増えていくのではないかと思うのです。
余談になりますが、比較的最近、夜に初めての道を運転していて迷ってしまい、一時停止の標識を見逃し、潜んでいた点数稼ぎのパトカーにまんまと反則切符を切られてしまったことがありました。
ちょうど「運転マナー」のブログを書いている最中だったこともあり、「もっと別の人を捕まえた方がいいですよ」と強く思いましたが、違反をしたのは確かなので、大人しくお縄を頂戴しました。
この、ステキなポイントに潜んでいるパトカーに「一時不停止で反則切符を切られる」ケースって良くあると思うのですが、それよりも「信号機のない横断歩道で歩行者を優先しなかった」車を捕まえた方が、交通社会に良い影響を与えられると思いますし、警察に対する評価も高まるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
おしまい