私の、「担担麺」に対する思い入れは少々複雑です。

 

好きか?と聞かれれば、もちろん「YES」です。

 

さらに、比較的積極的に食べもします。

 

担担麺が人気な店を訪ねて行くこともありますし、ラーメン屋に入って、そこが担担麺を推しているようであれば、それを注文することもあります。

 

ただ、「リピートしたい」と思うほどの担担麺に出会ったことは、今までに2店のみしかなく、そのいずれも現存しないのです。

 

一番好きだったのは「雷電」という店です。こちらでは汁ありも汁なしも食べましたが、どちらも最高でした。10年ほど前に閉店してしまったようです。

 

もうひとつが「杏亭」というお店です。名古屋発祥のお店ですが、かつては関東にも支店があったのです。

 

麺がドクトクなタイプで、汁ありよりも汁なしの方が好きでした。

 

ここが閉店したのは、「雷電」の閉店よりも少し後でした。味は「雷電」には及ばなかったのですが、ここくらい美味しければまたリピートしたいと思っていたのに、閉店してしまって、非常に残念な思いをしました。

 

以来、これらの店のレベル以上の担担麺を求めてたまに新しい店にトライするのですが、残念ながらリピートに値するものには巡り会っていないのです。

 

大塚の「鳴龍」、神田・赤羽の「ほうきぼし」、秋葉原などの「雲林坊」、神田にあった「175°DENO担担麺」、浅草の「阿吽」などに行ってみて、それぞれ少しづつレベルは異なって、好きなお店もあるのですが、どうしても「リピート」には届かないのです。

 

汁ありか汁なしのいずれかのみで判断してしまうケースもあるので、もしかしたらもう片方は合格となるかも知れないのですが、今のところまだ遭遇出来ていません。

 

担担麺に何を求めるかは人によってだいぶ異なるところも、私が好みの担担麺に巡り会えない理由かも知れません。

 

私が一番に前提とするのは「濃厚なゴマ感」です。美味しいゴマの風味が存分に感じられなければ、いくら痺れても意味は無いのです。

 

なので、私は美味しい坦坦麺を積極的に探したいとは思っているものの、悉く裏切られてへこんでしまい、次の店に足を運ぼうという気力が満ちるまでに、しばらくの充電期間を要する、というパターンを繰り返しています。

 

これが単純に「私は担担麺が好きだ」と素直に言えない理由なのです。

 

そして今般、神田に「キング軒」という汁なし担担麵の店が新しく出来ている、という話を聞きました。

 

しばらく振りの新しい店に、会社帰りに寄ってみよう、と思い立った訳です。どうせどこに行っても酒は飲めないんだし。

 

お店は駅からすぐなので、迷うことなくすぐに見つけることが出来ました。

 

 

カウンターだけの小さなお店です。

 

1辛~4辛まで選べるとのことなのですが、2辛が一番人気だということなので、そちらを注文。

 

程なく出てきたのですが、丼の大きさの割に麺の量は遠慮がちです。よく混ぜられるようにかも知れません。

 

 

一応、麺をアップでも撮っておきます。こっちの方がボリューム感があるかな。

 

 

30回混ぜてから食べろというので、その通りに。

 

 

麺にコシがあって、好きなタイプの麺です。

 

味はごま感より痺れ重視の感じですね。

 

温玉と追い飯を追加するつもりだったのですが、途中で気が変わりました。

 

この味だけで帰るのは何となく寂しい。もう一軒はしごしよう。

 

そして、近くにある徳島ラーメンの「徳福」に向かいました。

 

 

こちらでは台湾まぜそばも出しているのです。

 

担担麺と台湾まぜそばは似て非なるものですが、キング軒での不完全燃焼を台湾まぜそばで埋めたかったのです。

 

 

ところが、食べてみると、何となくいまいち。

 

味にパンチが無いのです。ラー油を入れ忘れたんじゃないかな?という感じの味でガッカリ。

 

ただ、こうなると余計にそれで終わらせるのは気が済まない性格です。

 

まずは、翌日の昼飯にリベンジを企てました。

 

セブンイレブンで「鳴龍」の担担麵のカップ麺を売っていたことを思い出したのです。

 

 

以前に、セブンプレミアムの「鳴龍 汁なし担担麺」を食べたことがあり、カップ麺とは思えない美味さに驚いた記憶があったので、これでリベンジしよう、と考えたのです。

 

今回は、汁なしではなく汁ありです。

 

まずは、麺の上に、具とベースのスープを載せてお湯を張ります。

 

 

3分待ってから、液体スープとあとがけ芝胡麻醤調味料を追加します。

 

 

これがスープを追加して混ぜる前の状態です。

 

香りからも、結構本格的な味わいが期待できます。

 

 

そして、良く混ぜて食べてみます。

 

 

あっ!美味え!

 

昨日の店より全然美味え!

 

普通にお店で食うよりもこっちの方が満足出来る!

 

もちろん、麺などはインスタントっぽいのですが、全体的なバランスが良くて、文句をつける余地が無い感じなのです。

 

これはこれで完成されている。。

 

そしてその夜はさらに、この勢いで「175°DENO担担麺」の汁あり担担麺も食ってやろうと、神田で降ります。

 

ところが、以前に一度行ったはずのお店の場所に行っても、お店が見つからないのです。

 

Webで調べて、どうやら神田店は閉店してしまったことを知りました。

 

諦めて神田駅に戻る途中、偶然「覇王」という別の担担麺のお店があるのを見つけました。

 

全くの予備知識も無く、美味いかどうかも判らなかったのですが、他にあても無かったので、入ってみることに。

 

覇王担々麺赤」を注文。

 

 

麺が細麺でコシがあるところ、汁にある程度のゴマ感があるところは悪くないのですが、全体的なバランスがいまいちです。

 

 

ナッツが沢山入っていればいいというものでもないし、野菜も特に要らない。

 

一番合わないのがチャーシューで、普通のチャーシュー麺のような厚切りでこってりなチャーシューなのです。

 

これらの具が、食べていてどうしても邪魔に感じられてしまうのです。

 

まあ、この辺りは好みによるところでもあるのですが、私がなかなかイメージに合った担担麺に巡り合えないのは、こういう理由なのだなー、と改めて再認識する結果となりました。

 

結果的に、一番美味い担担麺はカップ麺、という結論になりましたが、そうなるところもまた、担担麺の奥の深さだったりします。

 

セブンプレミアムの「鳴龍」の担担麵のカップ麺は美味かったので、「うまいもの」チームです。これは一度食べてみる価値があると思います。

 

全般的にはやはりへこんでいるのですが、しばらく充電したら、懲りずにまた新しい店にトライしに行くのでしょうね。

 

おしまい

 

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