11/28(土)、29(日)の2日間、池袋の「GEKIBA」というライブハウスで、「劇団櫻餅」の第4回公演「夢ならしょうがない」が上演されました。
「劇団櫻餅」と言っても、知っている方はほとんどいらっしゃらないでしょう。
私自身も、ちょっとした縁と巡り合わせが無ければ、この劇団を知ることも無かったでしょうし、まして、このコロナ禍の時代に、その舞台を観に行くようなことは無かったでしょう。
まず、私がよくお邪魔している、東京都北区赤羽にあるちくわぶ料理専門店「ソーシャルコミュニティめぐりや」さんは、ちくわぶ料理のみならず、演劇活動もされていて、北とぴあ演劇祭などに参加されています。
このお店に来るお客様も、比較的演劇好きの方が多く、「えっ。なんでこんなところで、そんな昔の劇団の話題が出てたりすんの?」とびっくりします。
「眠りラクダのはじける音」というブログでも書いていますが、私も学生時代から社会人にかけて、小劇場演劇にハマり、毎週のように有名無名な劇団の芝居を観に行っていました。
めぐりやさんが主催する劇団が2019年10月の北とぴあ演劇祭に参加されていた時に、同時に第3回公演「サマー・メモリー」で参加していたのが劇団櫻餅なのです。
そして、めぐりやさんからの繋がりで、劇団櫻餅の看板女優である中嶋岬さんが、何故か私のツイッターアカウントをフォローしてくださいました。
ははあん。さてはこの人、ちくわぶ好きだな。こういう若い人もちくわぶ沼に引き摺り込まなくては。と思った私は、2020年2月の企画公演「さくら」を観に行ったのです。
ぶっちゃけ言いますが、その舞台を観て私は「この劇団を応援しよう」と思った訳ではありません。
中嶋岬さんが、写真で見るより実物の方が可愛かったので、「中嶋さんを応援しよう」と思っただけです。
そして、中嶋岬さんと、女優仲間の木山ゆうりさんがやられているツイキャス「木山と中嶋の焼肉定食」なども聞くようになり、徐々に親近感を覚えていくようになりました。
何より、若くして頑張っている人には、年寄りが応援してあげなければいけません。
そしてこのコロナ禍の中、池袋で芝居を打つ、ということを聞いて、これは観に行かねば、となった訳です。
池袋にはかなり土地勘があったのですが、劇場に辿り付くまでにはかなり迷いました。
一旦通り越して、戻ってようやくこの看板を見つけました。
11/28(土)のマチネ、初回です。
結論から良いますと、期待した以上に良い芝居でした。
脚本も良く出来ていましたし、役者さんの芝居も良く、演出にもちょっと感心するようなところがありました。
そしてこの芝居は、動画の配信予約も受け付けています。
たったの550円です。うちの会社で買う、昼飯の弁当の値段です。
是非皆さんにも、この芝居を観てみて欲しいのです。
ネタばれしないように、チラシに書かれた説明を引用すると、「スーパー銭湯を舞台に、夢に対して向き合う大人達と、まだほんの少し子供達の物語。」です。
皆さんは、今の仕事、夢を追いかけて掴んだものですか?
私は全く違います。適当に就職できそうな会社に就職して、適当に出来そうな仕事をやって、何となく他の人よりその仕事をこなすのが上手くなっているだけです。
夢を追いかけてその夢を掴んで、それを仕事に出来ている人なんて、ほんの一握りしかいないでしょう。
でも、結果的に私は、今の仕事は自分に合っていて、この仕事を自分以上に上手く出来る人はいない、という自信を持っています。
夢を追った結果ではありませんが、結構満足はしているのです。
まあ、私の事はどうでもいいのですが、今の若い人は、私の頃などよりもずっと真面目で、向上心が強くて、キャリアパスを真剣に考えている、という事は、いろんなところで感じます。
ただ、別に堅苦しい話ではないのです。
ああ。こんな風に感じるんだなあ。こんな事考えてるんだなあ。自分の時はどうだったかなあ。なんてことを20%くらいの頭で思いながら、全ての出演者の感情に移入することで、普段とは違った、芝居でないと得られない独特な感覚を得ることが出来ると思います。
本当は、芝居は劇場で見てなんぼのものですね。
でも、それがなかなか適わない今、それでも頑張っている若者たちを応援してやって欲しいのです。
是非、動画の購入に協力してあげてください。
そしてまた、みんなが劇場に足を運べるようになることを、心から祈っています。
おしまい