9月2日月曜日
二回目といきなりに。
そのお陰様で一山越えた事を知る。
その先にもう一山ある事を知らずに。
アタイが頑張らナイトキャップ。
ナイトキャップはしないタチだけど、
その分思う存分、髪の毛振り回してやる。
それはまるで、闇夜の下で踊る歌舞伎役者のように。

とりあえず一端パシャリしたその次の瞬間だった。
アタイとフチ子に風が吹いてくる。
風が吹いてくる事なんて今時そんなに珍しくない。
でも今更どんな風だったかなんて聞かないでおくれ。
埒が明かないし、暗くて長い夜も明けないから。
とにもかくにも、
好きな子と一緒に、
明日の光を身体中に浴び、
風を感じる事はとても素晴らしい事なんだ。
きっと誰かが君だけを思い、心患わせている。
でも髪の毛振り回し、形振り構わず走ってきた君を、きっと誰かが待ってくれてるかもしれない。
その場で一所懸命咲き乱れる花のあるような子が。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
『女の朝パート1887』シリーズ