6月7日金曜日。花金。
今日は花の金曜日。
会社勤めのアタイにとってこれ程心舞う曜日は他にはない。と言っても過言でない。
思い返せば色んな金曜日があったな。
両足が鉄の棒の様に痛かった時もあったし、
二日酔い、朝帰りのまま出社した時もあった。
コツコツとアスファルトを踏み締めるたびに、
アタイも漸く東京の人になれたんだとも思った。
昔の自分はやっぱり輝いていた。
鏡よ鏡さん、今のアタイは、
何だか、笑う事を忘れてしまったみたい。
とりあえず、金曜日でも土曜日でも日曜日でも、
アタイ達に始まりはいつもなかった。
その訳は環境が整い、同僚や仲間がいたからだった。
ブラックフライデー。
豊かだし深いと、私もそう思う。
とりあえず、
アタイにも漸く手放す時が訪れたのかもしれない。
ちゃんと伝えないと。私の気持ちを。
等と聞こえて仕舞う。
YUIさんの名曲cherry、
恋しちゃったんだ、多分、
気づいてないでしょう、
星の夜、願いをこめて、cherry。
～指先で送る君へとメッセージ～。
を、一人呑気に歌っていたけれど、
それを中断し、ひとまず筆紙に尽くしたのだった。
声の主は恐らくアタイのフチ子。
アタイはそんなフチ子の人生に寄り添え、
ほんの少しばかりだけど守る事が出来、
それはとても、幸せだったのかもしれない。
でも何故こんなにもいつも孤独で寂しいのだろうか？
完
(書く女シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
(フチ子シリーズ)