12月22日木曜日
今日の天気は雨。
霜の声(雨の音が)が聞こえてくる為か、珈琲の香りが鼻につく為か、何の為なのか、誰の為なのか解らないけれど胃の辺りが痛い。キリキリとかズキズキとした痛みでなく、キューッとするような、シクシクするような痛みである。
明日は明日の風が吹くとか一人呑気に言っては、
歌まで歌っていた昨日のあの時間が一番平和で幸せだったのかもしれない、何がぞーさん、ぞーさん、お鼻がながいのよ、だ?!
眠くて仕方がないのに、胃も痛くて仕方がないのに等と思いながら、
今日も変わらずいつもの事をした。
とりあえずパシャリ。
やっぱり睡魔も痛みも一端は消え、
身体も心も宙に浮いた気がした。
そして、
これ飲んだら直ぐそっち行くからね、
私は大丈夫だよ。
何も心配しないで安心して眠って待っててね等と一人呟いて仕舞った。
無防備な姿でぐっすり眠るこの子が本当に可愛くて可愛くて仕方がなかった。
柔らかく、ぷにぷにした皮膚の底にある彼女の生命力とその宿命。
何度この姿を見てきたか。
そしてその度に身体が大きくなった。
ドキドキ。
彼女の心臓の音が聞こえて来た時、
我慢していたこれまでの想いがぴーーっと言う珈琲の出来上がり音と共にはち切れそうになる。
せっかく地に足をつけたのに、、、、
何たって、、、、
あぶく立った、煮え立った、煮えたかどうだか食べてみよ、
武者武者武者、まだ、煮えない。
トントントン、何の音?
トントントン、雨の音。
トントントン、何の音?
トントントン、風の音。
トントントン、何の音?
トントントン、お化けの音。
その時あなたは立ち上がり、
明日への光を全身に浴びながら、
ただ風の中を走ればそれだけで良い訳だから、、、、
とりあえず乾杯。
完
(書く女シリーズ)
(ソコ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)


