11月24日木曜日
遥か長い道のりを経て東京は墨田区の錦糸町に一人やって来た。
割りと縁と所縁と想い出ある場所である。
しかし実は色々が知らない。
けれど何一つとってもその輪郭や細部がはっきりしており、とても美しい。
寝起きの今だけれどそれ位は解る。
何はともあれ御機嫌麗しい錦糸町の空。
一変したから尚更そう思える。
爽やかで明るくて辺り一面、白い光の渦。
太陽が作る虹色の輪がビルの窓ガラスに映し出され、見ていると私の眼が虹色に染まりそうになる。
ボケッとした面でも。紫外線耐性がなくても。
とりあえず長かった道のり。
何の無駄も争いも雑音もなかった気がする。
朝は早く色々引きずり、背負うものも多いし、ずり落ちることも多いけれど、眠気覚ましに思い、
いつもの事をした。
Wake me up.(訳。私を起こして下さい)
完
(書く女シリーズ)
(珈琲女シリーズ)