7月24日日曜日
今日も独りぼっちか、
誰にも干渉されず、何も起きず、
それはそれで吉幾三なのかもしれない。
テレビはあるけど見ない、ラジオもあるけど聞かない。
免許あるけど、車は乗らない、
おら、東京産まれの東京育ちさ、
だったら田舎に行くか?でも田舎はない等と想いながら、
今日も変わらずいつもの事をした。

シャッターをおろした後、水面でうなぎが跳ねるような音、パシャリが耳に入る。
何故だか襟を正す想いにかられて仕舞う。
とりあえずうなぎはドボンと落ち、そのまま姿を眩ました。
そう言えば昨日は土用の丑の日だった。
思いがけず頂いたあの時のうなぎの姿態がうっすらだけど、夜空に浮かぶお月様のように目にうかぶ。
とりあえず、
頭の奥に鈍い痛みがあり、身体が弛緩し、膨張しているような気もし、皮肉にも、
はっきり思い出す事が出来ないけれど、
テラテラしていた昨夜のうなぎの姿が、
この世のものとは思えない程、本当に美しかった。
うなぎ登り的に気分が高揚し、まさに天女な気分。
ただその殆どの記憶がないことに気がつき、
ちょっぴり感傷的になってしまう模様。
感傷と言うのは自己批判の幼虫みたいなものだ。
私の好きなフチ子みたいなものだ。
とりあえず肉体活動をやめたフチ子にとって、
フチ子は今、感情のないお人形のようだった。
えんがちょ!
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)