3月30日水曜日。
後から知ったのだけれど今日は大安らしい。
六曜の中で最も縁起がよく、大安の日に結婚式をあげるカップルが非常に多いらしい。
何はともあれおめでたい事に変わりはない。
それをはなから知っていたら、
今日も変わらずいつもの事はしなかった。
ワンツーパンチ喰らって、カンカンカン。
ソコ子撃沈。
しかしここは本当に静かである。
1人戦に精をだしてきた後だし尚更静かである。
心の底まで透き通るような、
思わず笑い、泣いて仕舞いたくなるうような、、、。
そして今私は今とても幸せである、とソコ子が言う。
しかし、時に虫酸が走る。
じたばたしてでも逃げて仕舞いたいけれど、
もう無理。
いつの頃からだったか思い出せない位、
パシャリがしたくてしたくて仕方がなかった。
卒業式で良く耳にする、
いつの頃だか、思い出してごらん。
あんなこと、こんな事があったでしょ~と歌いながら、
卒業アルバムの写真を一枚一枚捲るように、
私のスカートも何度も捲れて仕舞った。
ピヨピヨ。脚が寒い。
ピヨピヨ。
雛鳥の前で親鶏一羽を丸飲みする蛇の、
ある種の卑劣さとおぞましさときな臭さを、
私はソコ子は思い出して仕舞う。
完