2022年2月2日水曜日
今日の日時を見た時、にしんと言う言葉が浮かび、
次の瞬間にはにしんと言う言葉が頭の上で弾け飛ぶ。
ちょっとだけ驚いたが、
平仮名、にとしとんは、暫くすると、
にしんと言う魚に化けると、
死んだ魚のような目をしながら、
私の前を我が物顔で普通に通過していったのだった。
し~んと静まりかえった部屋が、
漠然とだけれど、恐ろしく静かな地底湖みたいな場所に変わり、
夜の帳を落っことしていった気がした。
間違いでなければ良いと思いつつ、
にしんは別名春告魚と呼ばれているらしい。
春を告げに来たのかと思ったけれど、強ち間違いではなさそうだ。
しかしにしんと言ったら、
にしんの甘露煮の事位しか思い浮かばない。
てらてらと黒光りしたあれである。
味なんて記憶にないがやっぱり茫然自失して仕舞う。
しかしこれだけは絶対やめられないとソッコー一件落着する。
確かにやめられないよね、
それにやめちゃだめだよね飲み食いする事って。
命あるもの達の成せる業だし。そんな業を背負っている訳だから。とりあえず早くgo(パシャリ)しなさいよ。私は青信号だし、大丈夫だからと、
私のフチ子が絶体絶命のピンチにも関わらず、
頭の中、女と天使と食べ物と飲み物ばかりの私に向かって今日も又、訴えかけてくれた気がした。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)